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蒲生地蔵の歩み碑に刻み後世へ 震災後の変遷記す 仙台の元住民ら設置

完成した石碑を眺める笹谷さん(左)ら元住民

 東日本大震災の津波で被災した仙台市宮城野区蒲生地区の元住民らが、地域を見守ってきた蒲生地蔵尊に、震災後の歩みを刻んだ石碑を設置した。大半の住民が離れた地域の姿を後世に語り継ぐ狙いがある。

 石碑は幅75センチ、高さ1.1メートルで、川崎町産の油石(安山岩)を使った。県道に面した場所にある地蔵の参道脇に5日に設置し、災害区域指定や土地区画整理事業で地域の様子が一変したことや安置場所の変遷を記した。
 地蔵は震災当時、旧中野小駐車場脇にあり、津波で台座が壊れた。住民らが修復し、屋根を付けて守ったが、河川堤防工事で一時移転を余儀なくされた。2018年8月、元の場所に近い現地に遷座した。
 石碑の設置構想は昨年からあったが、費用が工面できず棚上げになっていた。窮状を聞いた川崎町の石材店が協力し、23、24日の地蔵盆を前に設置にこぎ着けた。
 蒲生のまちづくりを考える会の会長で、息子2人ときょうだいを震災で亡くした笹谷由夫さん(73)は「1年越しの願いがかない、素晴らしい碑ができた。蒲生地区を後世に伝える『いしぶみ』となってほしい」と話した。


2019年08月25日日曜日


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