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肺がん検診支援のAI開発へ エックス線画像の読影に活用 福島県立医大など

 福島県立医大は、肺がん検診のエックス線画像の読影を支援する人工知能(AI)の開発を始めた。過去の検診データを活用し、検査画像から病変の有無や種類を素早く判定させる。大量の読影が求められる集団検診の精度の向上と医師の負担軽減が狙い。

 みずほ情報総研(東京)と共同開発する。県立医大などが保有する2017、18年の検診データや肺がん患者の手術症例1500件ほどを匿名化した上で利用し、各症例のエックス線画像の陰影の位置や大きさと、医師が下した診断の関係をAIに学習させる。
 肺がん検診は1次読影で異常が見つかると、複数の医師による2次読影に進む仕組み。20年からは1次読影で医師とともにAIにも試験的に画像を読ませ、両者の判定を突き合わせて精度を高める。実用化は21年以降を目標とする。
 開発に携わる県立医大会津医療センターの樋口光徳准教授の場合、医師会を通じて依頼される集団検診の1次読影は年間4000枚を超える。1日300枚ほどを1時間以上かけて読影するが、通常業務に上乗せされる業務で負担が大きいという。
 医師法は医師以外による診断行為を禁じており、現時点でAIの役割はあくまで読影の支援に限られる。
 樋口准教授は「大量の検査画像を一瞬で判定でき、人間のような疲労による見落としもないのはAIの特長。読影の速度と精度が向上すれば肺がんの早期発見にもつながり、受診者にもメリットがある」と期待した。


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2019年08月25日日曜日


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