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<仙台市議選>杜の都に令和の新風 新人続々当選

初めての当選を決め花束を受け取る山下さん(右)=26日午前0時5分ごろ、仙台市宮城野区榴岡4丁目の事務所

 残暑の杜の都に新風が吹き抜けた。25日投開票の仙台市議選では、新人候補が続々と当選を決めた。郡和子市長の市政与党の立憲民主党は躍進し、保守系も新人が着実に議席を獲得した。若さと熱意で難局を乗り越えた陣営には、はつらつとした歓声があふれた。

◎山下さん 空中戦で挽回

 「市民の声を市政に届ける」。宮城野選挙区の立民新人の山下純さん(32)は初当選を決めると、喜びを爆発させた。
 山下さんは7月の参院選宮城選挙区で、党公認で初当選した石垣のり子さんの陣営スタッフとして奔走。告示12日前にようやく、勝利の余韻が残る事務所を引き継ぎ臨戦態勢を整えた。大幅な出遅れを挽回し、1カ月前の歓喜を再現した。
 空中戦に徹した。街頭演説では「立憲民主党公認」「32歳、最年少」と強調。「(国会議員時代の)郡市長の秘書を務めた」と市政トップとの近さもアピールした。枝野幸男代表や福山哲郎幹事長など党を挙げての支援も受け、短期決戦を制した。

◎貞宗さん 無名から浮上

 太白選挙区で初当選した貞宗健司さん(33)は、地盤の長町地区では昨年転居してきたばかりの「無名の新人」。押し上げたのは2015年の前回選挙でトップ当選し、衆院議員(比例東北)に転じた岡本章子党県連代表だった。
 「バス停の皆さんとも握手して」。地区の「顔」でもある岡本さんが街頭演説で、ぎこちない動きの新人を手取り足取り指導した。
 1歳の長男の子育て真っ最中の貞宗さんは、長町6丁目の事務所で「子育て世代代表として住みよい仙台に変える」と力を込めた。

◎細野さん 即戦力を誓う

 泉選挙区で初陣を飾った立民新人の細野敬士さん(38)は、世代交代と共に福祉の充実を訴えた。当選後、加茂5丁目の事務所で「地域に優しいまちづくりのため全力で働く」と即戦力になることを誓った。

◎猪股さん 「草の根」実り雪辱

 僅差の落選劇から4年。太白選挙区では社民党新人の猪股由美さん(41)が雪辱を果たした。
 初挑戦した前回2015年の市議選は、県警の審査ミスで選挙カーが告示後の2日間全く使えないという異例の事態に見舞われ、87票差で次点となった。
 再起を決意してからは、引退議員のサポートを受け、候補者としての「いろは」を学び直した。2児の母親として子育てに励む傍ら、母親たちが集う居場所づくりの活動を展開。地域や同世代に草の根的に顔を売り込んだ。
 4年間に准看護師資格も取得した猪股さん。当選に沸く西多賀3丁目の事務所で「4年間しっかりと働き、地域のために役立ちたい」と強調した。

◎田村さん 「高砂の戦い」制す

 無所属で自民党推薦の新人田村勝さん(39)は「高砂の戦い」を制し宮城野選挙区で初当選。引退した義父の稔さんが5期20年間守り続けた高砂地区の地盤をがっちりと引き継いだ。
 地区からは他にも無所属で自民推薦の候補2人が出馬し、保守票争奪戦が繰り広げられた。田村さんは選挙期間中、地区に張り付き「地元候補」を強調。連日開催した個人演説会も、全てが高砂地区での開催という徹底ぶりだった。
 高齢化が進む稔さんの後援会組織に加え、会員制交流サイト(SNS)を小まめに更新して、若年層の掘り起こしにも努めた。
 当選の知らせが入ると、福室2丁目の事務所で「訴えを実践していきたい」と気を引き締めた。


2019年08月26日月曜日


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