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<仙台市議選>郡市長への評価、選択軸に 「市政与党」議席伸ばす

 仙台市議選は25日投開票が行われ、55人の新議員が決まった。旧民進党出身の郡和子市長を支える「市政与党」の立憲民主党が大きく議席を伸ばした。2015年の前回同様、投票率が30%台に低迷した盛り上がらない選挙戦で、存在感を発揮した。自民党などの「市政野党」は、固い地盤と組織力のある現職が手堅く勝利を収めた。
 政党対決の構図となったが、国政に関わる目立った争点はなく、22日に1期目の折り返しを迎えた郡市長の市政運営、政治手腕への評価が選択軸となった。
 市政与党の一角を成す立民は、郡市長との距離の近さをアピールした。演説では党名を連呼し、党派色を前面に出す選挙戦を展開。7月の参院選宮城選挙区で、党新人が自民現職を撃破した勢いを呼び込んだ。
 自民は改選前、市議会で郡市長に厳しい態度で臨んでいたが、選挙戦に入ると一転、批判はすっかり影を潜めた。河北新報社の立候補者アンケートにも、3割が市政運営を「評価する」と回答。党のスタンスが急にぼやけ、有権者に論点を示すことができなかった。
 投票率はほとんど上昇しなかった。政令市議選は全国的に低調だが、今回は日程が良くなかった。参院選の1カ月後で、お盆を含む9連休と重なった。日程には当初から異論があり、市選管の判断の妥当性は今後、検証されるべきだ。
 現職の引退、国政や県政への転出が相次ぎ、改選後の市議会は顔触れが大きく変わる。議会基本条例の未制定、主権者軽視の傍聴環境など抱える課題は少なくない。新たな視点を取り入れ、改革を一歩でも前進させることを期待したい。
 郡市政1期目の後半は音楽ホール建設、ガス事業民営化など重要案件が控える。道路照明灯問題の責任追及もある。市長をただ称賛する与党議員も、批判するだけの野党議員も必要ない。将来を見据え、建設的に議論できる議会を望む。
(解説=報道部・横川琴実)

 【青葉】(定数15)立憲民主の佐藤わか子氏は無党派層を取り込みトップで6選。無所属の加藤健一氏は東北電力労組票で3選した。自民の跡部薫氏は地域票を固め4選、無所属の伊藤優太氏は再選し返り咲いた。現職の屋代美香氏、花木則彰氏は落選した。

 【宮城野】(定数10)立憲民主の山下純氏が党支持層や無党派層を大きく取り込みトップで初当選。自民の渡辺博氏は現職最多の9選を決めた。共産の高見紀子氏は党支持層を固めて4選。自民の松本由男氏は再選した。無所属現職の平井みどり氏は落選した。

 【若林】(定数7)自民の菊地崇良氏がトップの座を奪還して3選を決めた。共産の庄司あかり氏も党支持層を固め3選。立憲民主の鈴木澄恵氏は浮動票、公明の竹中栄雄氏は党支持団体票でそれぞれ初当選した。現職の相沢和紀氏、木村勝好氏が落選した。

 【太白】(定数12)自民の佐々木心氏が党支持層を固め再選を決めた。立憲民主の貞宗健司氏は党支持層に浸透し初当選。社民の猪股由美氏は前回次点の雪辱を果たし初当選した。自民の鈴木勇治氏は地域票をまとめ7選。無所属の千葉修平氏も初陣を飾った。

 【泉】(定数11)立憲民主の細野敬士氏は無党派層の支持を集め市内最多得票で初当選。共産の古久保和子氏は党支持層を固め5選した。自民の野田譲氏、斎藤範夫氏は保守層に浸透し、それぞれ7選、5選を決めた。無所属の安孫子雅浩氏は6選を果たした。


2019年08月26日月曜日


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