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栗原・花山唯一の食堂「湖水」55年自慢の味に幕 今月限り、常連客から惜しむ声

料理を提供するまつ子さん

 栗原市の花山地区唯一の食堂「湖水」が、今月いっぱいで閉店する。切り盛りする佐藤右尚(すけなお)さん(78)、妻のまつ子さん(77)とも、調理場での立ち仕事が難しくなった。連日、閉店を知ったファンが訪れ、55年続いた食堂の味をかみしめている。
 湖水は1964年ごろ、右尚さんの母かつおさんが花山湖畔で営業を始めた。その後、まつ子さんが店を継ぎ、右尚さんが郵便局を退職した後は夫婦で商売してきた。
 人気メニューは、鶏がらと豚骨などからスープを取る中華そば、大盛りサイズのチャーハンなど。来店客には、「おやつ」のバナナをずっとサービスしてきた。
 料理は、89年の消費税導入前から同じ価格で提供する。そのため450円の中華そばをはじめ、メニューのほとんどが600円台と懐に優しかった。
 かつては、村役場や公民館などへの出前が多かったが、近年は外出の難しい高齢者への出前が増えた。右尚さんは「食堂やそば店が近所に5軒ぐらいあったけど、気付いたらうちだけになっていた」と話す。
 閉店の張り紙を出したのは10日ごろ。常連客からは「残念」「やめないで」と惜しむ声が届く。24日も閉店を知った家族連れが訪れ、定番のメニューを味わった。
 まつ子さんは「店は明日も頑張ろうと思う原動力だった。でも、最近は立っているのがきつくなってしまった」と寂しそうに語る。
 31日まで自慢の料理と笑顔をサービスする。営業は午前10時半〜午後1時15分。


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2019年08月26日月曜日


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