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島守地域の花嫁行列、幻想的に 八戸・南郷アートプロジェクト

白塗りの舞踏手と一緒に、花嫁行列を題材にしたシーンの撮影に参加する地区住民ら

 青森県八戸市南郷の魅力を再発見する「南郷アートプロジェクト」の一環で、本年度は島守地域の風景や風俗、生活文化から着想を得たダンス映画の製作が進められている。25日は地域住民が参加して、花嫁、葬式の各行列を題材にしたシーンを撮影。来年3月にお披露目される。
 作品は「今と昔」「生と死」が共存する島守地域を記録と記憶に残すことを目指す。映像作家の飯名尚人さんが監督を務め、俳優、舞踏家の麿赤兒さん主宰の舞踏集団「大駱駝艦(だいらくだかん)」が出演。舞踏手の田村一行さんが振り付けを担当する。
 飯名さんによると、今回は3画面を使って別の角度から撮った映像を同時に流す手法を採用する。1シーン約10分で、シーンの数により合計で2〜3時間になる見込み。これまでに、地域の「虫追いまつり」や島守虎舞などを取り入れた映像を撮影。今後、秋と冬の場面や、島守小児童と一緒のシーンも撮る。
 25日の撮影には地区住民ら約40人が参加した。かつて地域で行われていた花嫁行列と葬式行列を参考にした場面で、飯名さんが「幻想的な感じになるよう、ゆっくり歩いてください」と指示。参加者は花嫁の両親や和尚などの役を演じた。
 島守中の3年大道華音さん(15)と2年広崎莉音さん(13)は「撮影する人たちの島守への熱い気持ちが伝わってきた」と話した。
 昔から地区に住む春日重蔵さん(86)は「葬式行列は昭和50年代くらいまであった。実際は(撮影より)もっと大変だが、昔の様子を思い出した」と語った。
 南郷アートプロジェクトは2011年から実施。飯名さんは13〜15年度、閉校する小学校の思い出を残す映画製作でも監督を務めた。八戸地方の民俗芸能「えんぶり」を題材に、田村さんは独自の解釈で舞踏作品「おじょう藤九郎さま」を仕上げ、大駱駝艦が14年と18年に上演した。


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2019年08月26日月曜日


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