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宮城・七ヶ浜町長選 寺沢氏が無投票再選

寺沢 薫氏

 任期満了に伴う宮城県七ケ浜町長選は27日告示された。無所属現職の寺沢薫氏(64)=自民推薦=以外に立候補の届け出はなく、寺沢氏が無投票で再選を果たした。同町長選は2007年から4回連続で無投票となった。
 当選が確定した午後5時すぎ。同町境山の事務所で選挙カーを降りた寺沢氏を、周辺の市町村長らを含む集まった約120人が拍手で迎えた。
 寺沢氏は「東日本大震災からの復興完遂に向けて頑張る。(無投票は)オール七ケ浜で新しいまちづくりに臨め、との町民の思いだろう。意見を聞き一生懸命取り組む」と語った。
 寺沢氏は3月の町議会定例会で立候補を表明。心の復興や地域防災力の向上、人材育成、地場産品のブランド化などを掲げた。任期は9月11日から4年間。

【解説】七ケ浜町長選は、現職の寺沢薫氏が初当選の前回に続く無投票で再選を決めた。前町長の実務路線を引き継ぐ手堅さに加え、新味のある積極性で独自色を打ち出し、一定の信任を得たと言える。
 自ら発案した、乳幼児から中学生までの英語教育を柱としたグローバル人材育成は国や教育関係者の注目を集める。防災面では、高齢者らの迅速な避難行動につなげるため要支援者名簿の在り方を改善。県内初の手法で、対象者の95%超が載る名簿が平時から地域で見守りに生かされている。
 町は東日本大震災の津波で面積の36.4%が浸水した。復興の進捗(しんちょく)率は90%を超えたが、国の「復興・創生期間」は2020年度末まで。ポスト復興の現実が迫る。
 人口は減少傾向で、65歳以上の割合を示す高齢化率は29.7%(4月現在)、浜には40%超の地区もある。半島状で面積13.19平方キロと北海道・東北で最小の町は企業誘致も厳しい。交流人口増は継続課題だ。
 町長選の無投票は今回で4回連続。町の昼夜間人口比率は全国最低の68.6%(15年国勢調査)と昼人口が少なく、生活再建もあり町民の余力が政治まで向かない状況にも映る。2期目も町内の声に真摯(しんし)に耳を傾け、将来像を共に描くことが求められる。
(塩釜支局・松田佐世子)


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2019年08月28日水曜日


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