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GPSランナー釜石から仙台走破 アプリで経路なぞり作画、被災地の歩み世界へ発信

釜石から仙台まで走破した志水さん。気仙沼ではサメ(机上手前)を描いた
大船渡市で描いた「ホタテ」
石巻市で描いた「金華サバ」。左上がサバの絵、右下が「きんか」の文字

 衛星利用測位システム(GPS)を使い、走った経路に色が付くランニングアプリで絵を描く「GPSランナー」の志水直樹さん(32)=兵庫県西宮市=が今月上旬、東日本大震災で被害を受けた釜石市から仙台市の約200キロを走破した。道中で描いた絵やメッセージはフェイスブックで公開し、「シェア」「いいね」の件数に応じた被災地への寄付を展開している。
 志水さんは2日に釜石市をスタートし、12日に仙台市に到着した。事前に地図を確認し、ランニングアプリ「Runtastic(ランタスティック)」で大船渡市のホタテ、気仙沼市のサメなど、その土地にゆかりのある物を描くように走った。
 絵とメッセージの投稿計10件は「東北GPSランプロジェクト」と題し、スポンサーからの協賛金を元に「シェア」は1件40円、「いいね」は10円に換算して宮城県南三陸町歌津の名足小に寄付する。
 西宮市の小学校教諭だった志水さんは、震災翌年の2012年から夏休みを利用して名足小でボランティアを始めた。自身も8歳で阪神・淡路大震災に遭遇。倒壊した高速道路の光景を鮮明に覚えている。「東日本大震災は人ごとではなかった」と振り返る。
 12年からほぼ毎年、沿岸被災地を走り続けてきた。復旧工事で通れなかった場所に道がつながり復興を感じる一方、海にそびえ立つ防波堤には戸惑う。「答えの出せない問いがたくさんある」。走りながら出会った地元住民の声を、教え子たちに伝えてきた。
 今年3月に退職し、プロのGPSランナーとして活動を始めた。9月には欧州各国を走り、今回のプロジェクトをアピールする。「GPSランを通して、世界中の人に被災地の歩みを知ってもらいたい」と語る。
 プロジェクト期間中(2日〜13日)の投稿への「シェア」「いいね」による寄付は10月末まで継続する。


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2019年08月28日水曜日


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