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<Eパーソン>新工場で食・健康追求

さとう・まさし 工学院大卒。1989年サッポロビール(現サッポロHD)入社。生産技術本部エンジニアリング部部長、2016年サッポロビール仙台工場長。19年7月からポッカサッポロ仙台工場長を兼務。52歳。三重県桑名市出身。

◎ポッカサッポロ仙台工場兼サッポロビール仙台工場 佐藤雅志 工場長

 ポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市)は9月中旬、同じサッポロホールディングスグループのサッポロビール仙台工場(名取市)内に、カップ入りスープの工場を本格稼働する。食品業界でも珍しい「ビールとスープのハイブリッド工場」の事業展望を、佐藤雅志工場長に聞いた。
(聞き手は報道部・天艸央子)

 −異色のハイブリッド工場で、食品と酒類の工場長を兼務する。
 「新規の工場を別製品の工場に併設すること自体まれだが、資産の有効活用という意味では自然な考え方だ。ポッカとサッポロ飲料は2013年に経営統合し、東北での認知度はまだ低い。業界初のモデルを打ち立てるのは重責だが、ハイブリッド工場の最先端として積極的に挑戦する」
 「ハード面では、水や電気、蒸気をビール工場から送り、排水もビール工場を通す。倉庫や物流システムも既存の設備を利用し、製造ライン以外はほぼ共通。新規に建てるより環境に優しい。ソフト面では、人材の交流を営業系に加え、メーカーの心臓部である技術系でも活発化させる」

 −ポッカサッポロとして東北初の食品製造拠点だ。
 「工場は全国4拠点目。社員33人のうち新規採用者7人は大半が東北出身だ。『じっくりコトコト』シリーズなど、約20品目の具材が入るカップ入りスープは女性のランチに定着しつつある。単身世帯の増加や食事の簡便化で、売り上げは今後も伸びるだろう」
 「東北は塩分摂取量が多い傾向にあり、宮城県はメタボリック症候群の割合が高い。プリン体ゼロのビールなど、サッポロビールはいち早く健康志向の商品に取り組んできた。ポッカはレモンの減塩効果といった健康機能の研究を長年続けており、工場を拠点に食と健康をアピールしていく」

 −ビール工場長に就いて3年。生かせる視点は。
 「安心安全を徹底する基本は同じ。他製品の製造過程や品質管理の工夫を知ることに学びは多い」

 −東北ゆかりの商品を開発する予定は。
 「ご当地カップ入りスープの開発も視野に入れている。例えば名取市の『仙台せり』は、風味の近いパセリと置き換えが可能だ。味のバランスを見ながら検討していく」


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2019年08月29日木曜日


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