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神楽、ジャズフェスに初出演 登米の保存会「日本のオペラ楽しんで」

初めてのジャズフェス出演を前に、演目の練習をする保存会会員ら

 宮城県登米市石越町で南部神楽を伝承する長下田(なげた)神楽保存会が、9月に仙台市で開かれる第29回定禅寺ストリートジャズフェスティバルに出演する。保存会によると、同ジャズフェスに南部神楽の団体が出演するのは初めて。会員らは「洋楽中心の舞台には場違いと思われそうだが、神楽は日本のオペラだ。多くの人に楽しんでもらいたい」と張り切る。

 ジャズフェスは9月7、8の両日、仙台市青葉区などで開かれ、約700団体が出場する。
 保存会は7日午前11時55分から青葉区の西公園旧図書館跡地のステージに出演。南部神楽の演目の一つ、源義経一代記「金売り吉次三兄弟 鏡が宿の場」を約40分間、披露する。
 物語は、伝説の金商人金売吉次が京での商いで得た財宝を持ち帰る旅の途中で盗賊に襲われ、牛若丸(義経)が助けるという内容。この出会いがきっかけで吉次が平泉まで道案内をして、藤原秀衡に引き合わせたとされる。
 ステージでは太鼓や笛などの演奏に合わせ、演者が面を付けて謡や舞を披露する。
 南部神楽は岩手県南や宮城県北の農村部に伝わる民俗芸能。山伏らにだけ舞うことが許されていた法印神楽が源流で、江戸末期以降、農民や庶民に広まり親しまれた。現在も地域の祭りなどで奉納されている。
 保存会は1948年に発足し、現在の会員は登米市石越町などの50〜70代の住民10人。事務局の佐々木忠雄さん(76)は「かつては多くの地域住民が集まる祭りなどで披露する機会も多かったが、農村の高齢化と人口減少が進んで祭りが少なくなり、出番も減った」と語る。
 猪股一雄会長(68)は「演目は道化仕立ての面白おかしい内容なので親しみやすい。ぜひ多くの人に見てもらい、南部神楽の奥深さを知ってほしい」と話している。


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2019年08月30日金曜日


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