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松島町長に桜井氏再選 定住促進、企業誘致に支持

再選を果たし、万歳をする桜井氏(左から2人目)=1日午後8時50分ごろ、宮城県松島町根廻の事務所

 任期満了に伴う松島町長選は1日投票が行われ、即日開票の結果、無所属現職の桜井公一氏(69)が、無所属新人で元県議会議長の安部孝氏(63)を破り、再選を果たした。
 午後8時40分ごろ、桜井氏の当選確実の一報が松島町根廻(ねまわり)の事務所に入ると、支持者の歓声が上がった。桜井氏は前回の得票から約700票増えたことに謝意を表明。「訴えた公約を着実に推進し、町をパワーアップさせたい」と述べた。
 選挙戦で人口減対策としてJR駅周辺の定住促進や企業誘致を強調。東日本大震災からの復興、JR松島海岸駅のバリアフリー化決定といった観光面の実績も有権者の支持を集めた。
 安部氏は町議3期、県議5期の経験と人脈、行動力をアピールしたが、出遅れが響き及ばなかった。松島町磯崎の事務所で「準備の時間がない中で熱い支援をもらったが、訴えが浸透しなかった。深く反省している」と敗戦の弁を述べた。
 当日の有権者は1万2241人。投票率は64.53%で、前回を3.34ポイント上回った。

 ◇松島町長選開票結果(選管最終)
当 4,846 桜井 公一 無現(2)
  2,979 安部  孝 無新 

◎交流人口増へ積極策不可欠

 【解説】松島町長選は現職の桜井公一氏が、強敵と目された新人の安部孝氏を制した。1期4年の実績を評価し安定した町政の継続を求める声が多数を占めた。
 桜井氏は県などと連携し、長年の悲願とも言えるJR松島海岸駅の整備に道筋を付けた。マリンピア松島水族館跡地には商業施設「宮城県 松島離宮」が着工し、18歳までの子ども医療費助成も実現。国会議員や周辺自治体の首長の支援を受け、子育て世代などから幅広い支持を得た。
 安部氏は立候補表明が7月10日と出遅れた。6月半ばに意思を後援会に伝えるも幹部の賛否が割れ、県議後援会は活動を休止。町長選用の後援会が急きょ発足したが馬力に欠けた。
 自身の政務活動費の処理を巡る問題で騒動の責任を取り県議会議長を辞任した件への批判も根強かった。
 町にとって人口減少対策は重要な課題だ。2018年度末の高齢化率は37.9%。8月1日現在の人口は1万3979だが、国立社会保障・人口問題研究所が18年に示した将来推計によると、45年には15年比で41.1%も減少する。
 定住策などに加え、日本有数の観光地の利点を生かし交流人口を増やす積極姿勢が求められる。選挙戦の政策論争を謙虚に町政に生かすべきだ。
(塩釜支局・松田佐世子)

◎スポット/松島町長に再選 桜井公一さん/忍耐強く駅整備を推進

 「昔は短気だったが、今は違う。首長は忍耐強くなければいけないと、この4年間で学んだ」と語る。
 「無我夢中でやってきて結果が出ている」とする政策の代表格は、観光地の玄関、JR松島海岸駅のバリアフリー整備の決定。悲願でもあり「多くの応援に感謝している」と強調する。
 子どもが戻る元気なまちを目指し、農水産業振興や企業誘致を図る。幼稚園・保育園再編も検討中だ。
 座右の銘は「意思あれば道あり」。「たまに来る孫と遊ぶのが息抜き」と笑う。松島町手樽の自宅に妻、長女、母と4人暮らし。

[さくらい・こういち]1949年11月26日、松島町生まれ。宮城農高卒。会社経営の傍ら町議5期、2009〜15年に議長。15年町長選で初当選。19年6月から県町村会副会長。69歳。


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2019年09月02日月曜日


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