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<東京五輪 期待の新種目>スピード感 タフさ魅力/3人制バスケットボール

東京五輪で正式種目となった3人制バスケのプロリーグ戦=8月、東京都内の大学
通常の半分のコートで繰り広げられるゲームはスピードに富む

 2020年東京五輪は史上最多33競技、339種目が実施される。新たに採用される競技や種目は、空手のように伝統的なものもあれば、若者に人気の都市型スポーツもある。初採用される5競技・種目を紹介する。(2020年東京五輪取材班)

■ストリート 起源

 ダンクシュートあり、ドリブルを駆使した個人技あり。8月下旬、東京都であった3人制プロバスケットボールリーグ「3×3エグゼ・プレミア」の試合は約400人の観衆で沸いた。
 会場は大学構内。屋外に設けられたコートを大音量のヒップホップが包む。通常の半分のサイズのコートで展開されるプレーは、スピード感にあふれている。
 公園を通り掛かったら、バスケのうまい若者がゲームをしている。まるで米国で見られる光景のよう。「それがこの競技の起源です」。リーグ運営に携わる高橋皓介さん(33)が説明してくれた。
 かつては「3on3」の名称で知られていたが、世界統一のルールが整備され、2012年にワールドカップが初開催された。14年に始まった国内リーグは6季目を迎える。17年6月、東京五輪で採用が決まってからはさらに盛り上がりを見せている。
 シュートを打つまでの時間制限は12秒。目まぐるしく攻守が交代する中で、10分間または21点先取で勝負が決まる。
 仙台に本拠地を置く仙台エアジョーカーは参入2季目を迎えた。選手の宮坂侑(すすむ)(25)は「コートにいる選手の数が少ない分、一人一人に掛かる責任は重くなる。勤勉な日本人に向いている競技です」と説明する。
 親しみやすさが競技の売りだ。音楽との融合も現代的で、バスケに詳しくなくてもすぐに入り込める。

■監督のつもりで

 一方で選手はプレー以外にもさまざまな技量を求められる。
 ベンチ入りは4人で、選手しか入れない。プレーしない一人はじっと試合展開を見つめ、作戦を考える必要がある。「どこが攻められているか、どこを効果的に攻めているか、監督のつもりで見ている」と宮坂。ベンチに退いても休んでいる暇はない。
 屋外の試合は気温や風などにも左右される。「外的環境からのストレスは相当なもの。体力的にもしんどい。タフな選手じゃないと厳しい」と、仙台エアジョーカーのゼネラルマネジャー岡良祐さん(31)は解説する。
 今季は8人が在籍。普段の仕事はスポーツ用品店勤務、大学教員、公務員などさまざまだ。リーグを見渡しても3人制バスケだけで生計を立てる選手はほとんどいない。
 岡さんは「仕事をしながらでもプレーできて、世界とも戦える。『隣の旦那さんが五輪に出るんだって』と近所で話題になるような選手が仙台から出てくるのが夢」と語る。
 世界ランキングで日本は男女ともトップ10に入る。本家の5人制より、好成績を収める可能性を秘めている。


2019年09月02日月曜日


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