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東洋ワーク、破綻状態ネオスタッフの事業引き受け 派遣労働者260人を移管

東洋ワークが事業譲渡を受けたネオスタッフの本社=仙台市青葉区

 人材派遣業の東洋ワーク(仙台市)が、8月末に自己破産申請の準備に入った同業のネオスタッフ(同)から事業譲渡を受けたことが3日、分かった。譲渡完了は8月31日付。ネオスタッフの取引先約110社と、契約を結ぶ派遣労働者約260人を自社に移管。各社へのスタッフの派遣は維持されているという。

 東洋ワークによると、ネオスタッフは経営破綻状態で、給与の未払い倒産が起きる可能性があった。東洋ワークから事業譲渡名目で代金を受け取ることで、社員と派遣労働者の7、8月分の賃金や税金を支払い、譲渡手続きを終えた。譲渡額は非公開。
 同社は派遣労働者との契約継続に加え、採用を希望するネオスタッフ社員を雇用する方針。各自の経験を加味し、グループ各部門に振り分ける。移管に当たっては生活保全を考慮し、有休残も引き継いだ。
 ネオスタッフ側から打診があったのは7月。当初は株式譲渡による会社存続も検討したが、借り入れの返済が滞り、税金滞納もあるなど資金繰りが悪化していたため断念。取引先と派遣労働者を守る観点から事業譲渡を選択した。
 東洋ワークは、日本人材派遣協会東北地域協議会(仙台市)の会長や日本生産技能労務協会(東京)の理事を務める。東北の中小企業の事業承継支援を目的としたファンド設立を主導するなど、後継者不足の解決にも取り組んでいる。
 須佐彰典副社長は「給与の未払い倒産が起きれば派遣労働者の生活に加え、取引先の業務が停止するなど影響が大きい。協会の役職に就いており、派遣業界に与えるダメージを極力防ごうと考えた」と説明する。
 帝国データバンク仙台支店によると、ネオスタッフは2006年設立。11年にJR仙台駅前のアエルに本社を移転、16年には札幌オフィスを設けて営業エリアを拡大した。テレビCMや地元プロスポーツのスポンサーなど積極的な広告活動で知名度アップを図った。
 派遣労働者の登録や派遣先の取引は増えた一方、本社の賃料や広告宣伝費が経営を圧迫。得意先からの低単価受注や派遣労働者に支払う時給の高単価設定で赤字体質に陥った。
 18年12月期の売上高は約7億200万円だったが、経費負担を吸収できず2期連続で営業損失を計上。大幅な債務超過に陥り、資金繰りの見通しが立たなかった。同期末時点の負債額は約2億9400万円。


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2019年09月04日水曜日


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