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<東京五輪 期待の新種目>自転車で華麗な空中技/BMXフリースタイル・パーク

BMXフリースタイル・パークのジャパンカップで優勝した中村=8月、神奈川県藤沢市

 2020年東京五輪は史上最多33競技、339種目が実施される。新たに採用される競技や種目は、空手のように伝統的なものもあれば、若者に人気の都市型スポーツもある。初採用される5競技・種目を紹介する。
(2020年東京五輪取材班)

■ルーツは「遊び」

 ヒップホップやラップなどノリのいい音楽が流れる中、小さな自転車を操る選手が、高さ2メートル近いスロープを踏み切り、空高く飛び上がる。
 「バックフリップ(後転)。決まった!」。選手がトリック(技)を繰り出すたび、MC(進行役)が説明し、観衆を盛り上げる。
 2020年東京五輪で、新たに採用される自転車の種目「BMXフリースタイル・パーク」。8月18日、神奈川県藤沢市で全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)主催のジャパンカップが行われた。
 BMXは「バイシクルモトクロス」の略で、タイヤは20インチ。フリースタイルは「遊び」から始まったといわれ、選手は、曲面やスロープ、壁などが設置された専用のパーク(公園)内で、1分間にさまざまなトリックを披露する。
 「選手が楽しんでいる様子を見てほしい」と話したのは、この日優勝した日本男子の第一人者、中村輪夢(ウイングアーク1st)。
 17歳のプロは8月上旬、米国で開催された世界の一流選手が集まる人気大会「Xゲーム」で2位入賞。五輪でも「メダルの期待に応えられるように」と意気込む。

■最大のPRの場

 採点競技だが、固有の点数が決まっているわけではない。トリックの高さや難易度、独創性、組み合わせなどを審査する。どれだけ会場の観客を魅了したかも採点に影響する。
 空中で、選手が自転車と一緒に縦横に回転したり、自転車やハンドルだけを回したりなど、トリックは多彩。空中でペダルを空こぎする「E・T」、飛ぶようなスタイルを決める「スーパーマン」など、遊び心に満ちた名前も出てくる。
 1分間動き続ける体力、空中でのバランス感覚などが求められる中で、ユニホームは、Tシャツとジーンズ。あくまでおしゃれに格好良く決めるという点で既存のスポーツとは一線を画す。
 五輪本番は8月1、2日に、東京の湾岸エリアに新設される「有明アーバンスポーツパーク」で開催される。
 JFBF登録の競技人口は、別種目と合わせても300人ほど。東北ではまだまだ浸透していない。東北支部長の矢浪邦和さん(46)=宮城県柴田町=は「体験イベント開催などで、もっと身近に触れてもらいたい」と普及に力を入れる。
 一方で「東京五輪は最大のPRの場になる」とJFBFの出口智嗣理事長。「BMXの街乗りがかっこいい」と認知してもらうことで、ファッションを含めた「ストリートカルチャー」としてマーケットの拡大を見据える。


2019年09月04日水曜日


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