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<東京五輪 期待の新種目>いい波待ち技繰り出す/サーフィン

東京五輪サーフィン競技のテスト大会に出場した中塩=7月、千葉県一宮町
ライディングをイメージしながら波の状態をチェックする大会出場者

■沖合で駆け引き

 九十九里浜の南端に位置する千葉県一宮町の釣ケ崎海岸。2020年東京五輪の新競技の一つ、サーフィンの会場だ。国内有数のサーフスポットで7月中旬、テストイベントとなる大会が開催された。
 「自然を相手に、その人にしかできない技を見てほしい」。日本サーフィン連盟(NSA)の女子強化選手でもある地元の中塩佳那(15)=仙台市出身=は競技の魅力を話す。五輪採用については「これまで知らなかった人にも、知ってもらえる機会」と喜ぶ。
 映画「ビッグ・ウェンズデー」などで知られるサーフィン。歴史は古いが、競技としての知名度は決して高くはない。
 大会の予選では、異なる色のゼッケンを着けた4、5人の選手が、ホーンを合図に一斉に海に入ると、沖合に向かってパドリングしていく。
 最大30分ほどの競技時間の中で、各選手がライディングを披露。乗った波の大きさやスピード、技の難易度などを、陸側の審判が審査し、10点満点で得点を出す。競技は得点の高い2本の合計で競う。
 華麗に波に乗る姿が印象的だが「それほどテレビ向きとは言えないかもしれませんね」と話すのはNSAの宗像富次郎副理事長。
 海を見ていると、選手が波に乗っている時間はわずか。ボード上でいい波が来るのを待っている姿を目にする方が長い。
 大きないい波を待っていても、一つの波に乗れるのは基本的に1人。そのため「プライオリティー(優先権)」と言われるルールがある。場内に色を表示するボードが掲げられ、その時点で波に乗る優先権を持つ選手の順番がゼッケンの色で表示される。優先権を行使して波に乗ると、次の試技は他選手全員が終えてからとなる。
 沖合では、プライオリティーを巡り、選手同士の駆け引きもあるという。中塩は「この駆け引きも知ってもらうと、競技をより楽しめると思う」と言う。

■実施は天候次第

 一方、競技が実施できるかどうかは、波や天候次第。テストイベント初日は霧で時間が変更された。
 五輪の大会日程は7月26日から29日まで。ただ、この競技のチケットは特別だ。8月2日まで「サーフィンフェスティバル」として販売されている。予備日が4日設けられ、競技が全く実施されない日もある。
 フェスティバルの内容は公表されていないが、大会組織委員会は「競技が行われなくても、来場者が楽しめる内容にしたい」と言う。サーフィンカルチャーをより理解できるような音楽やアートのイベント、飲食物の出店などが予想されている。


2019年09月05日木曜日


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