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みらい造船、新たな船出 気仙沼の被災4社合併の工場完成 修理や新造で漁業支える

進水式に倣った儀式で新工場完成を祝った式典

 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の造船会社4社が合併した新会社「みらい造船」の新工場が完成し、同市朝日町の現地で8日、式典があった。東北運輸局によると、漁船専門に修理、建造する造船所としては東北で最大級という。
 新工場は市が整備した約4.1ヘクタールに建設。高さ7メートルの防潮堤内に建設され、津波への安全性も高まった。事業費は約106億円で、うち70億円は国土交通省の補助金を活用した。
 国内3例目となる「シップリフト」方式を導入。船をエレベーターのように垂直に上昇させ、台車で水平移動する方式で、船体の損傷リスクを回避できるほか作業効率が向上、大型船10隻の作業が同時にできる。
 既に新船4隻の建造が始まっており、今後は年間に大型4隻を含む最大6隻の新造を目指す。「漁船の総合病院」(木戸浦健歓社長)として点検や修理も担い、東北の漁業を支える。
 完成式典には渡辺博道復興相ら国、県、市の関係者約400人が出席。木戸浦社長が「震災の壊滅的被害の中で、新しい造船所などできるはずがないと言われたこともある。だが夢と情熱と信念を持った仲間がいて、新造船所ができた。未来へ向かって共に船を出そう」とあいさつした。
 みらい造船は気仙沼市浪板地区で被災し地盤沈下した木戸浦造船、吉田造船鉄工所、小鯖造船鉄工所、沢田造船所などが出資して設立。昨年4月に4社が合併し、新体制となった。


2019年09月10日火曜日


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