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岩手知事4選 達増氏全市町村で勝利 共闘進化、自民の地力低下

達増拓也氏

 政権与党と野党勢力の全面対決となった岩手県知事選は、オール野党を率いる現職達増拓也氏(55)が、自民党擁立の新人及川敦氏(52)を圧倒的な票差でねじ伏せた。岩手では野党が7月の参院選岩手選挙区(改選数1)に続いて全県選挙の連勝記録を更新した。
 市町村別の得票数は表の通り。達増氏は県内全市町村で得票が及川氏を上回る「完全試合」を達成した。
 達増氏は、政治の師と仰ぐ小沢一郎氏が地盤とする県南の衆院岩手3区に加え、東日本大震災の復興途上にある沿岸部でも及川氏に大差をつけた。達増、及川両氏ともに、大票田の盛岡を中心とする衆院岩手1区が地元だが、ここも達増氏が制した。
 及川氏は自民党の鈴木俊一五輪相(衆院岩手2区)が地盤とする岩手県宮古市や山田町でも達増氏の後塵(こうじん)を拝した。政治の光が差さない県北や復興効果が届かない沿岸部で、達増県政への批判票を掘り起こす戦術は不発に終わった。
 達増氏を押し上げた岩手の野党共闘は、選挙戦を重ねるごとに結束を強固にしている。選挙戦中盤には野党4党の党首級が盛岡市での街頭演説に集結。達増氏は最終日、同じく8日投開票の県議選の共産党3候補を応援するなど共闘は日を追って厚みを増した。
 及川氏の敗因には遅れた立候補表明、知名度不足、連動を狙った県議選候補の無投票などが挙げられるが、加えて自民党の地力低下が響いた。2015年の前回知事選の不戦敗によって、政党としての活力が大きく損なわれたことに遠因を求めることができよう。
 達増氏の4期目は震災復興の総仕上げ期であると同時に、自身が策定を手掛けて公約とした県総合計画の始動期にも当たる。県民の大きな負託に応える県政運営を望みたい。
(解説=盛岡総局・江川史織)


2019年09月10日火曜日


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