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福島・大熊町長選 現職渡辺氏4選挑まず 「体力衰え熟慮の結果」

渡辺利綱町長

 福島県大熊町の渡辺利綱町長(72)は11日、任期満了に伴う町長選(10月31日告示、11月10日投開票)に立候補しないことを表明した。同日の町議会9月定例会本会議で体力の衰えが理由と説明した。東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が今年4月に一部で解除され、新たな段階を迎えた町の復興を後進に託し、3期目の今期限りで引退する。
 一般質問で進退を問われた渡辺氏は「体力の衰えを感じる。熟慮の結果、立候補しないことにした。若い人に新たな感覚で大熊の復興をリードしてほしい」と答弁した。
 本会議終了後、報道各社の取材に対し「避難解除による役場新庁舎の開庁、住民帰還の開始を節目と考えた。体力、気力が衰え、これ以上続けたら迷惑を掛ける」と説明した。
 最も印象に残ることとして2014年12月、中間貯蔵施設を町内の帰還困難区域で受け入れる判断をしたことを挙げ「復興はゴールのない長距離走。自分なりに精いっぱいやった」と語った。
 渡辺氏は町議会議長を経て、07年9月の町長選で初当選。1期目に原発事故が発生し、役場を会津若松市に移すなど全町避難を指揮した。15年の前回町長選は健康上の理由で引退を表明したが、その後一転して立候補を決断。無投票で3選された。
 町長選では町幹部や町議に立候補を模索する動きがある。渡辺氏の引退により、原発事故で避難指示が出た県内12市町村のうち事故当時からの首長は菅野典雄飯舘村長(72)、遠藤雄幸川内村長(64)だけになる。


2019年09月12日木曜日


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