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交通弱者、地域で外出支援 南三陸でカーシェアリング実証実験

高齢者の外出支援などを行うカーシェアリング

 宮城県南三陸町入谷の山間部に位置する林際(はやしぎわ)地区の住民有志が、地域で車を共同利用する「コミュニティー・カーシェアリング」の実証実験に乗り出した。運営主体となる住民たちがボランティアで運転を担い、高齢者や運転免許のない人ら、交通弱者をサポートする外出支援にも力を入れる。

 住民約20人でつくる設立準備委員会が一般社団法人日本カーシェアリング協会(石巻市)の協力を得て実施。10月末までの実験期間中、同町入谷のさんさん館に5人乗りの乗用車1台を置き、林際地区の住民を対象に運用する。
 利用者は走行距離5キロごとに500円を準備委員会に預け、燃料代などの経費を除いた分は後日返金される。自ら車を運転する通常のカーシェアリングによる利用の場合も、ボランティア運転手を頼む外出支援による利用の場合も、料金は変わらない。
 自宅と大型スーパーなどを往復する乗り合いの「買い物ツアー」を毎週水曜日に有料(500円)で企画。初回は4日に開催し、高齢の女性らが利用した。
 林際地区は約170世帯が暮らし、高齢世帯が目立つ。町中心部への公共交通は、町が運行する1日4本の乗り合いバスのみ。自宅からバス停までの距離が遠いため、移動に難儀している高齢者もいる。
 同町入谷山の神平で暮らす山内太一さん(88)の自宅から最寄りのバス停までは約1.5キロ。2年前までバイクでバス停まで行っていたが、腰を悪くしてやめた。カーシェアリングは自宅まで送迎してもらえるため「とても助かる。運転手が住民なので安心感もある」と歓迎する。
 運転手として高齢者らの外出支援に協力する住民は現在3人。運行が、3人の都合のいい時間帯に限られてしまうため、担い手の確保が課題になっている。
 準備委員会委員長の菅原辰雄さん(72)は「交通の便の悪い地域では、交通弱者への支援は必要不可欠。カーシェアリングを広め、環境改善につなげたい」と話す。
 利用の申し込みは菅原さん090(8254)6671または、さんさん館0226(46)5633。


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2019年09月14日土曜日


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