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ひっつみは「東北のショートパスタ」 ジェノベーゼ風やスイーツ考案 「よそ者」と住民、岩手・大槌PR

さまざまにアレンジしたひっつみ料理が並んだ試食会
干しシイタケと合わせたひっつみ。和洋中さまざまな創作が可能だ

 岩手県大槌町で、同県の郷土料理の「ひっつみ」をPRして町を売り出そうという取り組みが始まった。東日本大震災を機に町内で活動する料理編集者や建築家が「よそ者」ならではの視点で伝統食に着目した。飲食店や町を巻き込み、創作料理の考案や冊子作りが進む。
 小麦粉を練って作った生地を手で引きちぎるひっつみは「まるで東北のショートパスタ。おいしいし、面白い」。こう語るのは東京の料理編集者ツレヅレハナコさんだ。
 昨年、町の一般社団法人「コレレ」の招きでひっつみを取材し「和、洋、中とどんな料理法にも合う。冷やしてもいいし、甘くしてもいい」と感動。粉の種類、生地の厚さや形状の違いで食感が変化し、可能性を感じるという。
 「岩手では家庭料理のイメージが強過ぎるのか、ひっつみで地域おこしという話は聞かない。今なら大槌がひっつみの町になれる」と建築家の坪谷和彦さん(46)も賛同する。コレレ理事で、横浜市で建築事務所を営む傍ら、町にも拠点を置く二地域居住で復興支援を続けている。
 独自メニューの考案を町内の飲食店や宿泊施設に呼び掛けたところ、20店以上が協力を申し出た。町も関心を示し、ひっつみを紹介する冊子の作成事業費を予算化した。
 8月下旬にあった試食会では、ハナコさんらが「クレソンのジェノベーゼ風」「新巻きザケとシイタケのみそクリーム」などひっつみを使った約10品を披露。冷やしてソフトクリームやコーヒーゼリーとあえた斬新な料理も登場した。
 キノコのコンソメ仕立てを考案して好評を博した「割烹(かっぽう)岩戸」の佐藤剛さん(50)は「町が元気を取り戻す起爆剤になってほしい」と取り組みを歓迎する。
 各店はメニューが決まり次第、提供を始める。冊子は本年度中の発行を予定している。坪谷さんは「長期的な取り組みで定着させたい。スタンプラリーやグランプリも開きたい」と話す。連絡先はコレレ080(1065)0069。


2019年09月17日火曜日


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