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高台移転の住民、小型EVの使い心地確認 宮城・女川で実証実験始まる

小型EVの操作方法を確かめる住民

 宮城県女川町で18日、東日本大震災で被災し高台に移転した住民に1人乗り小型電気自動車(EV)を無償で貸し出す実証実験が始まった。買い物や通院など日常生活で利用してもらい、利便性や活用法を探る。
 小型EVはトヨタ自動車が開発し、町に4台を貸し出した。運転免許は不要で歩道の走行が可能。道交法上は身体障害者用車いすに分類される。家庭用電源で充電(2時間)し、10キロを走ることができる。最高速度は時速6キロ。障害物を探知すると自動減速するセンサーが付いている。
 町中心部の宮ケ崎地区にある宮ケ崎集会所で同日、車両の受け渡しがあった。電源の入れ方やブレーキのかけ方などの説明後、申し込みがあった2世帯に1台ずつ貸し出された。
 同地区は220世帯に計約400人が住み、最も高い場所は海抜約60メートル。小型EVを借り受けた住民2人は早速車両に乗り込み、海抜約30メートルの集会所から高低差約30メートルの坂を上るなどして操作方法を確認した。
 実験に参加する斎藤俊美さん(81)は「坂もすいすい上った。車を運転できない人の外出機会が増えるのでは」と期待した。
 同町は震災後、高台の災害公営住宅に住む高齢者らの移動手段の確保が課題となっている。町の担当者は「利用する時間帯や用途を調べ、住民の足として活用できる方法を探りたい」と話した。
 実験はトヨタ自動車と宮城県、女川、南三陸両町の4者が2018年12月に結んだ協定に基づいて実施。南三陸町では観光客の移動手段としての可能性を探る実験に取り組んでいる。


2019年09月19日木曜日


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