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ゼライスが海外展開を加速 コラーゲン需要追い風、米進出へ工場を増強

海外展開を加速させるゼライスの本社工場=多賀城市

 ゼラチン製造のゼライス(宮城県多賀城市)が海外展開を加速させている。米国市場への本格進出を目指し、10月に同国で開かれる世界最大規模の食品展示会に参加して、日本で発売した新商品を売り込む。設備面ではゼラチンとコラーゲンの世界的な需要増に対応し、来年末までに台湾とオランダにある自社工場の生産能力をそれぞれ倍増させる。グループ売上高は昨年の約110億円から200億円への拡大を視野に入れる。

 米国の展示会でPRするのは、高齢者らの膝関節の違和感を軽減する機能を持つ栄養補助食品(サプリメント)「ひざ年齢」。6月に日本で発売し、科学的根拠に基づく機能性表示食品として国に届け出た。コラーゲンを分子レベルで細分化した「コラーゲントリペプチド」(CTP)を含み、関節軟骨などの組織に効率的に吸収されることでコラーゲンやヒアルロン酸の生産を促進する。
 ゼライスは健康志向が高まる米国での注目度は高いと判断。協業できる現地の健康食品関連メーカーを探し、付加価値の高いCTPの拡販につなげる。米国を足掛かりにカナダ、メキシコへの展開も検討する。

韓国でも好調

 美容への関心が高い韓国では、健康食品などを手掛けるニュートリー社(韓国)がゼライスのCTPを使った商品「エバー・コラーゲン」を製造・販売している。韓国版の特定保健用食品(特保)の認定を受け、保湿性や紫外線による肌へのダメージに改善効果があるという。
 同商品はコラーゲン商品として韓国で売り上げトップ。今年の売上高は前年同期比で3倍に伸びている。ゼライスは韓国向けCTPの需要増を受けて昨年、台湾工場で1ラインの増設工事に着手。来春をめどに稼働し、年間生産量を2000トンに倍増させる。

生産 世界規模

 一方、ゼラチン製造を担うオランダ工場は、2017年に増設に着手した。欧州は菓子などに使われる食用ゼラチンの消費が旺盛。年間生産を約5000トンから段階的に引き上げ、来年末に1万トンにする計画だ。
 来年末にはコラーゲンとゼラチンの生産量が計約2万トンを超え、世界有数の規模となる。稲井謙一社長は「売り上げの7割弱を海外が占めている。東北のグローバル企業として、ゼライスという名前を日本だけでなく世界のブランドにする」と意気込む。


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2019年09月19日木曜日


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