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松川事件元被告・阿部さん、語り部活動引退へ 21日から福島で発生70年全国集会

全国集会を最後に語り部を引退する阿部さん

 戦後最大の冤罪(えんざい)事件とされる「松川事件」の発生から70年の節目を記念した全国集会が21、22の両日、福島大で開かれる。「生き証人」として事件を語り継いできた元被告の阿部市次さん(95)=福島市=は、集会を最後に語り部活動から引退する。
 松川事件は1949年8月17日未明に発生。福島市松川町の旧国鉄東北線で列車が脱線・転覆し、機関士ら3人が死亡した。
 国労の組合員ら20人が逮捕・起訴され、二審で死刑4人を含む計17人が有罪判決を受けた。その後、被告の冤罪を示すメモが見つかり、61年の高裁の差し戻し審で全員に無罪が言い渡され、63年に確定した。
 阿部さんは全国集会に両日とも参加する予定。初日は「松川運動の思い出」と題した映像の上映会で解説し、22日には事件現場に立つ松川記念塔で行われるセレモニーに出席する。
 20人で存命なのは阿部さんともう1人だけ。「14年という年月が裁判によって失われた。家族も石を投げつけられるなど苦しい思いをした」と阿部さん。これまでに全国各地で開かれた語り部養成講座の受講生や研究者らが、事件を末永く語り継ぐことを期待する。
 「松川事件70周年記念全国集会」は映画監督の周防正行さんによる講演会、布川事件で再審無罪が確定した桜井昌司さんらが登壇するシンポジウムもある。参加費1000円。連絡先は事務局024(523)4183。


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2019年09月21日土曜日


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