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青森の記憶をAIでカラー化 戦前のねぶたや風景紹介 市民団体会長ら、29日講演会

1941、42年ごろに青森市郊外で撮影された写真。色付けにより女性たちの表情や景色がより生き生きとする
カラー化した青森空襲直後の青森市内を撮影した写真。1945年7月29日か30日に撮影

 青森市の市民団体「青森まちかど歴史の庵(いおり)『奏海(かなみ)』の会」会長の相馬信吉さん(68)が人工知能(AI)を使った白黒写真のカラー化に取り組んでいる。29日には同様の技術を用いた研究を続ける東大大学院の渡辺英徳教授(情報デザイン)を招いた講演会を開き、活動の裾野を広げる。
 相馬さんは2016年、早大の研究グループが開発したAIを用いた白黒画像の自動着色技術に関心を持ち、取り組みを開始。戦前の青森ねぶたや戦時中の市民の様子などを撮影した白黒写真を色付けし、会員制交流サイト(SNS)に投稿している。
 作業には、インターネット上で公開されている無料サイトを使用。白黒写真のデータを取り込むと、AIが自動的に色付けする仕組みとなっている。
 渡辺教授はこの技術を応用した研究「記憶の解凍」に取り組む。カラー化した戦争や災害の様子を捉えた写真を基にした対話から体験者の記憶を呼び覚ますなどして、記憶の継承を図っている。
 相馬さんは渡辺教授の協力を得て昨年夏、カラー化した青森空襲(1945年)前後の写真を市内で展示。来場した小学生から「今っぽい」との言葉が飛び出し、「若者も過去の出来事を現在に引き付けて考えられるのでは」と感じたという。
 カラー化の効果について渡辺教授は「昔の出来事も現在のニュースであるように感じられ、より思いを寄せられる」と指摘する。
 参加者にも技術を体験してもらおうと、講演会後にワークショップも開催する。相馬さんは「興味を持つ人が増えて、試みが県内各地に広がってほしい」と話す。
 会場は青森市の県立図書館。講演会(定員約80人)は午前10時〜11時半で、ワークショップ(同約15人)は午後2時〜3時半。いずれも無料。ワークショップは要連絡。連絡先は奏海の会017(777)6200。


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2019年09月25日水曜日


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