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<いぎなり仙台>おらほの裏方さん![11]演奏環境整備 細やかに/仙台フィルハーモニー管弦楽団ステージマネジャー 大久保斉象さん(39)

本番前のリハーサルで、ソロを吹くオーボエ奏者(左)の譜面台の高さを調整する大久保さん(中央)

 約70人の演奏者がいる仙台フィルハーモニー管弦楽団。大人数のコンサートを滞りなく進行させるにはステージマネジャー大久保斉象(さいぞう)さん(39)の力が不可欠だ。自身の仕事を「一言で表すと、舞台進行に関わる全て」と説明する。
 早いときには公演の半年前から準備に動く。まず必要な楽器編成を確認し、楽団が所有していない場合はレンタル先を探す。舞台の広さに応じて演奏者の配置を指揮者と一緒に考える。機材運搬も重要な役目だ。
 チーフの大久保さんを中心にスタッフは4人。定期演奏会場の仙台市青年文化センター(青葉区)を拠点に全国を飛び回る。
 公演当日もやるべき仕事は多い。舞台に椅子を並べ、譜面台、指揮台の高さを調整する。大久保さんの頭には全演奏者の好みの高さがインプットされている。
 バイオリンやオーボエといった木製楽器は湿気に弱く、雨の場合は空調を少々強める。万事に細やかな気配りが求められる仕事だ。
 開演や指揮者を送り出すタイミング、カーテンコールの回数も全て合図を出す。本番中はトラブルに備えて舞台袖から見守る。地震で演奏中断を指示したことも。「現場判断で任されている。責任重大です」
 1998年入団。仙台ジュニアオーケストラでバイオリンを弾いた経験があり、演奏者心理はよく分かる。
 「終演後の拍手と演奏者、指揮者の笑顔で報われる」と大久保さん。世界的巨匠たちが好んで仙台フィルに出演してくれるのも、気持ちよい演奏環境を整えるスタッフの努力あればこそだ。
(酒井原雄平)

[仙台フィルハーモニー管弦楽団]1973年に市民オーケストラ「宮城フィルハーモニー管弦楽団」として発足。78年にプロ化。89年に現在の名称に改めた。2018年には常任指揮者に飯守泰次郎氏が就任し、ドイツ音楽を中心にレパートリーをさらに広げている。


2019年09月27日金曜日


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