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<原発・福島のいま>検証委 線量低減を報告 避難指示先行解除判断へ 双葉

田中委員長(左から2人目)から報告書を受け取る伊沢町長

 東京電力福島第1原発事故で全町避難する福島県双葉町の放射線量検証委員会は27日、町が来春の解除を目指す避難指示解除準備区域とJR双葉駅前の一部区域について「線量は十分低減している」とする報告書をまとめた。今後町は町議会や町民の意見を聞き、解除の是非を判断する。
 検証委は有識者5人で構成。いわき市の町仮役場であった会合後、田中俊一委員長(前原子力規制委員会委員長)が伊沢史朗町長に報告書を提出した。
 避難指示解除準備区域は町北東部の約200ヘクタール(町域の約4%)。6〜9月の空間線量率は平均で除染前の2014〜16年から71%低減し、検証委は年間積算線量の基準20ミリシーベルトを十分下回ると評価した。
 町は来春の先行解除に合わせて、特定復興再生拠点区域(復興拠点)の全域約555ヘクタールを通行証なしで通行できるようにする規制緩和を計画中。復興拠点は中心に双葉駅があり、年度内にJR常磐線全線の再開が控える。検証委は復興拠点も「線量は十分低減」と結論付けた。
 田中委員長は「(安全性は)基本的に問題ない。放射線に対する不安をどう解消するかがポイントだ」と説明し、未除染区域の早急な解消や住民相談窓口設置を求めた。
 町は「対象区域だけでは生活圏を形成できない」として、先行解除時の居住再開は想定していない。復興拠点全域の解除を目指す22年春を再開目標に据える。
 避難指示解除準備区域で町は産業団地を整備中。県の東日本大震災・原子力災害伝承館も建つ。国と県は復興祈念公園を整備する。


2019年09月28日土曜日


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