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照明灯問題、光見えず 仙台市議会で和解案巡り異論噴出

照明灯問題を巡り、代表質疑で異論や疑問が相次いだ市議会9月定例会

 仙台市が道路照明灯問題で東北電力と合意した和解案や損失額の穴埋めを巡り、26、27日にあった市議会9月定例会の代表質疑で、各会派から異論や疑問が噴出した。東北電が過払い額の半分を実質負担する和解案には「相手に有利な内容」と指摘があり、市が管理職に穴埋めを求めた金額にも「理解できない」と批判が集中し、議場には厳しい声が飛び交った。(報道部・横川琴実)

 「説明を聞けば聞くほど疑問は増すばかりだ」。代表質疑初日、最初に登壇した最大会派自民党の斎藤範夫氏はこう切り捨て、7項目の疑問点を突き付けた。
 その一つが東北電との和解案。過払い額を市と同社が事実上折半する内容だが、斎藤氏は「(同社にとって)協力金は損金となり、節税対策になる。問題解決に協力する姿勢もアピールでき、東北電に有利な都合のいい案だ」と酷評した。
 続く公明党市議団の鎌田城行氏も、批判の矛先を同社に向けた。「本市は株主であり、このたびの問題については東北電を厳重注意すべきだ」と迫った。
 和解案を評価したのは共産党市議団の古久保和子氏。同社の責任を追及してきた経緯を振り返り「(協力金を負担するのは)東北電が事実上、責任の一端を担うべきだと感じたからだと受け止めた」と述べた。
 市は過払いで無駄にした9200万円から、東北電の協力金と減額された未払い額を引き、3440万円を市の実質的な損失額と計算。半額を管理職を中心に穴埋めするとしたが、算出根拠に疑問が相次いだ。
 民主フォーラム仙台の村上一彦氏は「過払いは市が無駄にした税金、未払いは支払うべき電気代。全く性質が違う」と指摘。「未払いをまけてもらったから、損失額から引き算するのは間違い」と語り、損失額は5740万円と主張した。
 自民の斎藤氏は「半額」を批判した。「百歩も二百歩も譲って損失額が3440万円だとしても、全額の穴埋め、これは絶対に譲れない。半額など到底理解できない」と語気を強めた。
 市は、神奈川県で小学校プールの給水栓を閉め忘れ、無駄になった上下水道代の一部賠償を校長らに求めた事例などを紹介し、半額の妥当性を訴えた。村上氏は「(仙台の)長期にわたる組織的な過失と同一に考えられない」と一蹴した。
 一方、社民党市議団の石川建治氏は、市職員に穴埋めを求めた郡和子市長の判断を疑問視。「職員に負担を求めることが、あしき慣習とならないか危惧している」と強い懸念を示した。
 郡市長は自身の給料月額を20%、2人の副市長は10%それぞれ3カ月間減額する方針を固め、本定例会に条例改正案を提出した。
 市幹部の身の処し方に不満をあらわにしたのは自民の斎藤氏。「減給額の合計はたった139万8000円。これで責任を果たせると思うのか」と糾弾した。
 共産の古久保氏は退職者にも穴埋めに協力を求めるよう要求。「歴代の市長と副市長は責任から逃れられない。遠慮せずに負担を求めるべきだ」と提案した。

[道路照明灯問題の和解案]仙台市は電気代の過払いが9200万円、未払いが2300万円と推定する。東北電力は道路照明灯LED(発光ダイオード)化事業への協力金として、過払いの半額に相当する4600万円を市に寄付する。市は未払い額のうち、10年の時効を迎えていない1140万円を東北電に支払う。市は一般会計補正予算案に協力金収入と未払い電気代を計上し、和解案と共に市議会9月定例会に提出した。


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2019年09月29日日曜日


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