福島のニュース

芸術家の役割「記録残す」 柳美里さんら震災と演劇語り合う

演劇の役割を話し合った(右から)谷さん、平田さん、柳さん

 劇作家の谷賢一さん、平田オリザさん、柳美里さんのトークショーが29日、福島県いわき市のいわき芸術文化交流館アリオスであった。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響が続く福島で演劇が果たす役割と可能性を語り合った。
 谷さんは原発誘致から事故に至る50年の歴史を描く福島3部作を同市や東京などで上演した。「世界史でもこんな悲劇を体験した県民はいない。悲しみや怒り、ドラマは無数にある。劇作家や志望する学生に福島固有の問題を書く人が増えていくといい」と話した。
 芥川賞作家の柳さんは一時全域避難した南相馬市小高区に移住して書店を営み、演劇活動を再開した。「私は悲しみを描きたい。訴えにもならない悲しみをどう引き受け、自分に何ができるかが日々の問い」と語った。
 平田さんはいわき総合高(いわき市)やふたば未来学園中高(福島県広野町)で演劇を指導する。「福島の人が何に苦しみ、悩み、喜んだかを芸術家のペンを通じ、記録しておかないと本当の意味のリアルな記録にならない。100年後の人にそれを感じてもらうのが芸術家の役割だ」と強調した。


関連ページ: 福島 社会

2019年09月30日月曜日


先頭に戻る