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ロボ試験施設の研究棟が開所 南相馬

ロボットテストフィールドの本館に当たる研究棟

 福島県などが浜通りに整備中の福島ロボットテストフィールド(RTF、南相馬市、浪江町)で、企業や大学が入居する本館に当たる研究棟が9月30日、同市原町区に開所した。RTFでは小型無人機ドローンの滑走路や試験用の模擬施設の一部も完成しており、来年春の全面オープンを前に建設予定施設の約半分が利用可能になった。

◎企業や大学入居する本館/地元との仲介者も常駐

 研究棟は鉄筋2階、延べ床面積7600平方メートル。屋内試験場や耐風・降雨試験室を備え、約70種類の加工機器や分析装置をそろえる。ベンチャー企業などに貸し出す研究室は現時点で13室中9室が埋まり、最終的に22室を用意する計画だ。
 災害時の情報収集用の固定翼型ドローンを開発するテラ・ラボ(愛知県春日井市)の松浦孝英代表取締役は、入居を決めた理由を「滑走路などの設備はもとより、地元の県や市町が積極的な支援を約束してくれている点が大きい」と語る。
 研究棟にはRTFを利用する企業と、地元企業の取引を仲介するコーディネーター2人も常駐する。開所に先立ち27日、現地視察した内堀雅雄知事は「地域の復興の観点では地元企業に新産業にどう参画してもらうかが重要だ」と述べた。
 RTFは昨年7月に一部で運用が始まった。ロボットやドローンが実際に働く環境を模した施設が複数あり、配管やバルブがひしめく「試験用プラント」に加え、30日には災害現場を再現した「がれき・土砂崩落フィールド」も開所した。
 住宅や電柱が並ぶ「市街地フィールド」、深さ7メートルの大水槽を備える「屋内水槽試験棟」など建設中の施設も合わせると、最終的には21の施設ができる計画。
 RTFの整備は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した沿岸部に先端産業を集積させる国の「福島イノベーション・コースト構想」の一環で、整備費は156億円に上る。
 県ロボット産業推進室は「入居企業に対しては人材や資金面への支援も今後検討していく」と説明する。


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2019年10月01日火曜日


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