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津波被害の「浪の音」再び 佐々木酒造店が蔵開き 製造能力は震災前水準に 宮城・名取

蔵開きを終え、創業の地で営業を再開した佐々木酒造店
復興を祝い、多くの客が店を訪れた

 銘酒「宝船浪(なみ)の音」で知られ、東日本大震災の津波被害を受けた宮城県名取市の佐々木酒造店が1日、同市閖上で現地再建し、蔵開きを行った。県酒造組合によると、県内の加盟25社で最後に復興した酒蔵となった。

 完成したのは、工場棟と店舗棟の2棟。酒蔵の工場棟は鉄骨2階、延べ床面積758平方メートルで、釜場や仕込み蔵、圧搾室など9区画を整備した。製造能力は1シーズン7万2000リットルで、震災前の水準に戻った。
 店舗棟は木造平屋で、床面積154平方メートル。日本酒を販売するだけでなく、多目的室を併設し、各種イベントでの活用を見込む。酒蔵見学も随時受け付ける。
 現地であった蔵開きには、地元関係者や取引先など約150人が出席。午後2時になると、佐々木洋専務が店舗前に新調したのれんと杉玉を取り付け、営業開始を宣言した。待ちわびた多くの客が訪れ、純米酒などを買い求めた。
 再建した酒蔵では今月中旬に酒造りを始め、11月下旬の初出荷を見込む。佐々木専務は「創業の地で素晴らしい酒を醸していきたい。地域に寄り添う地酒の復活を感じてほしい」と話した。


2019年10月03日木曜日


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