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100歳発電所再開 福島・喜多方の金川水力、改修工事で地元雇用6000人

2年間にわたる改修を経て運転を再開した金川発電所の発電機(東京電力提供)

 東京電力金川(かながわ)発電所(喜多方市)が3日、2年間に及んだ大規模改修を経て運転を再開した。猪苗代湖に注ぐ猪苗代水系にある水力発電所が産声を上げたのはちょうど100年前。曲折を経て再出発する施設の売電収益の一部は、福島の復興に充てられることが決まっている。

 建物を残したまま老朽設備を撤去し、水車発電機1基を据え付けた。日橋(にっぱし)川の水を利用する発電機の最大出力は7100キロワット。同じ水系にある2万〜6万キロワットの施設に比べ規模は小さいものの、出力は改修前に比べ9%アップした。
 大規模改修は2017年9月に着工した。県内事業者から資機材約5000万円分を調達。工事で約6000人の地元雇用も生み出した。
 発電所が誕生した1919年は、福島が「首都圏の電力供給基地」に変貌する時期だった。豊富な水量を誇る猪苗代水系に水力発電所が相次いで建設され、生み出されたエネルギーは送電線を通して首都圏に行き渡った。
 東電福島第1原発事故が役割を大きく変えた。同社は2014年1月に公表した原発事故に伴う再建計画で、中小発電所の改修で福島復興を後押しする方針を明記。金川発電所の改修も再建計画の一環で、固定価格買取制度(FIT)で得られた売電収益の一部を県内の教育や医療分野で役立てる。
 猪苗代水系には同社の水力発電所は金川も含め15の水力発電所があり、同様に改修する日橋川発電所(会津若松市)は20年度にも運転を再開する。東電福島復興本社の大倉誠代表は9月末の記者会見で「チャンスがあれば、他の水力発電所も検討したい」と話した。


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2019年10月04日金曜日


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