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福島第1原発の処理水、モルタル固化を 有識者団体が提案

 東京電力福島第1原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含む処理水を巡り、脱原発社会を目指す有識者団体「原子力市民委員会」は3日、東京都内で記者会見し、モルタルで固化する処分方法を提案した。
 海洋放出に反対する委員会は、従来から主張する大型タンクでの長期保管と共に選択肢として検討するよう政府に見解書を送った。委員会の満田夏花座長代理は「現実的で社会的、環境的なインパクトの少ない有力な案」と述べた。
 モルタル固化による処分は、米国の軍事用核施設で約12万立方メートルの半地下コンクリート製タンクに流し込んだ実績があるという。処理水にセメントと砂を混ぜるため容積面で効率が低く、最終処分となる可能性から地元合意が課題となる。
 委員会は、保管中の処理水に含まれるトリチウム総量が事故前の年間放出量の1000倍以上と試算し、「海洋放出は到底許されない」と批判。トリチウム濃度が国の排出基準(1リットル当たり6万ベクレル)まで減衰するのに50〜77年かかると推計し、雨水流入を防ぐドーム型屋根を備えた10万立方メートル級タンクで長期保管する利点も改めて強調した。
 東電は敷地内で処理水をためるタンク容量の上限は137万立方メートルで、2022年夏ごろ満杯となる見通しを示す。


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2019年10月04日金曜日


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