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高校生のシゴト力 明日を創る[1]支える人たち

鈴木龍一さん
小林誠樹さん
「活き生き田園フェスティバル」のソーセージ作り講習会で講師を務める生徒(右)=6月8日、美里町農村環境改善センター

■次第に目の輝き変わった/鈴木さん

 南郷高に出向いて指導してきたのが、宮城県美里町内で手作りハム・ソーセージ、牛タン加工品などを製造・販売している「みーと工房 とんたろう」の鈴木龍一社長(65)だ。生徒が講師を務めた「活き生き田園フェスティバル」のソーセージ作り体験会でも、現場でサポートした。
 「決して十分でない学校の設備で作ったにしては、なかなかの出来だった」と初めて生徒たちがソーセージを持ってきた時のことを振り返る。それ以上に印象に残ったのが「安心安全」にかける生徒たちの思いだ。「自分が起業した時も同じ思いだった。当時の気持ちを呼び起こされた」
 添加物や発色剤を使わない作り方も伝授。「次第に目の輝きが違ってくるのが分かった。『色はどうする』『栄養も豊かに』と一生懸命に考え、成長した」と目を細める。
 「今後は自分たちが考案した商品を実際に仕入れて販売し、利益を得るまでを学べる環境があれば望ましい」と鈴木さん。「この経験は社会人になった時にきっと役に立つ。地元に残ってくれればなおうれしいね」と笑った。
 地元の美里町役場は、学校で育てた野菜の販売に行く、いわば「お得意さま」。2017年には、産業振興課の職員が町の商品開発セミナーに生徒たちを誘った。農産物の付加価値を高めようと大人向けに開いたセミナーだが「生徒たちにも役立つのではないか」と考えたからだという。

■地域に勇気与えてくれた/小林さん

 小林誠樹(せいき)課長(48)は南郷高の卒業生。ソーセージ完成後はマーケティングを兼ね、仙台市で今年2月に開かれた物産展に生徒たちを参加させた。用意したソーセージは瞬く間に完売。「消費者とじかに接し、アンケートを集めたのは勉強になったはず」と話す。
 「地元の人と協力して一つの物を作り上げるのは大人でも難しい。地域に勇気のようなものを与えてくれた」と後輩の頑張りを評価する。今後も町としてできる支援をしていく考えだ。


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2019年10月06日日曜日


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