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16年の台風10号豪雨、町民39人の被災体験を記録集に 岩手・岩泉

町民の被災体験を紹介する記録集

 2016年8月の台風10号豪雨で甚大な被害を受けた岩手県岩泉町が、被災した町民の体験談を記録集「平成28年8月30日 台風10号豪雨体験談の記録集−この体験を未来へ−」にまとめた。未曽有の災害を生々しい証言で紡ぎ、教訓を次代に伝える。
 「周囲はゴーッと山が鳴る雨の降り方となり、対岸の山も見えないような状況」「沢の流れの音が怖くてあまり寝られないまま夜明けまで耐えました」「外から『助けて』という声が聞こえるものの何もできず、耳をふさぎました」
 記録集はA4判、144ページで、被災した町民39人の証言を掲載。町教委と歴史民俗資料館の職員らが17年春〜18年夏に聞き書き形式で取材した。
 台風10号は観測史上初めて東北の太平洋側に直接上陸した。記録集は町の洪水に関する歴史を振り返り、1913(大正2)年にも同様のルートで台風が直撃したことを示す天気図や各地区に残る言い伝えも紹介している。
 1000部を発行し、県内の全市町村に配布したほか災害支援を受けた埼玉県川口市や東京都昭島市に贈った。一般には配布しないが、町ホームページで内容を公開している。
 編集作業を担当した資料館の岸岡健太さん(31)は「予想外の災害は過去にもあり、今後もあり得る。記録集にはハード面の整備が進んでも忘れてはいけない教訓が詰まっている」と話した。
 資料館では毎週土曜に台風10号豪雨の写真企画展を開いている。来年3月28日まで。


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2019年10月13日日曜日


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