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「復旧いつになるか」懸命な捜索続く宮城 被害の全容把握遠く

土砂に巻き込まれたとみられる家屋で80代女性を捜索する消防署員ら=14日午後2時20分ごろ、宮城県丸森町耕野
浸水した家屋では住民が土砂に漬かった家財の片付けに追われた=15日午前10時20分ごろ、宮城県大郷町粕川

 台風19号に伴う河川の氾濫などで大規模な浸水被害に見舞われた宮城県内の被災地では15日、被災者の救助活動や行方不明者の捜索が続いた。水が引き始め、各地で復旧作業が本格化しつつあるが、土砂崩れにより道路が寸断し、被害の全容把握には至っていない。
 記録的な大雨に見舞われた丸森町山間部の廻倉(まわりぐら)地区では住宅1棟が土砂崩れに巻き込まれ、90代、70代の女性ら4人が行方不明になっているとみられる。
 13日午前4時ごろ、地区の農林業大槻武夫さん(75)が住宅の流失を確認。跡地には高さ3メートル近い巨石が転がり、土砂で削られた跡があったという。
 冠水した町役場周辺は浸水域が狭まり、役場まで車で出入りできるようになった。孤立していた町国民健康保険病院丸森病院は15日午後にも、入院患者56人を近隣の病院に移送するという。
 一方、山間部に点在する住宅への山道は至る所で寸断され、被害の全容把握が難航している。
 町北部の耕野、大張地区に続く国道349号は倒木などで通行止めの箇所があり、地区に入るには白石、角田市側からの遠回りを強いられる。町南部の筆甫地区も主要な県道が損壊している。
 仙南地域広域行政事務組合消防本部(宮城県大河原町)によると、重機で土砂などを撤去しながら救助に向かっているが、筆甫地区へは「ヘリコプター頼み」の状況が続いている。
 吉田川の堤防が決壊し、濁流が流れ込んだ大郷町粕川地区では、集落や田畑一面を覆っていた茶色の濁った水が引き、15日から復旧作業が本格化した。
 がれきの撤去が進む道路から横道に入ると、割れた食器やガラス片、飛ばされたトタン屋根などが散乱したまま。道も凹凸が激しく復旧は手つかずの状態だ。
 初めて自宅を見に戻った赤間勲さん(74)は、足の踏み場もない室内に立ち尽くし「あー、すっかりやられた。これでは(復旧が)いつになるか分からない」と途方に暮れていた。
 被災した家の後片付けを始めた会社員伊藤聡さん(41)は「自宅1階は砂と泥まみれ。電気や水道も止まっており、ライフラインの復旧を急いでほしい」と祈るように話した。


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2019年10月15日火曜日


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