岩手のニュース

泥やがれき全域覆う 岩手・普代の住民ぼうぜん

人の背丈ほどに堆積した大量の土砂=15日午前11時45分ごろ、岩手県普代村
泥の撤去作業に当たる自衛隊員=15日午前11時35分ごろ、岩手県普代村の国道45号

 台風19号で岩手県沿岸北部の普代村は、降り始めからの総雨量が県内最多の467.0ミリを記録した。大量の雨が各所で土砂崩れを誘発。ほぼ全域が泥に覆い尽くされた村に15日、入った。

 「泥で家具のほとんどが使えなくなってしまった。昨日から作業しているが、全然終わらない」。村の中心部で無職女性(82)が途方に暮れていた。
 実家の様子を見に来たという岩手県久慈市の女性(50)も「土砂が流入して1階が全てやられてしまった。全壊だと言われた」と話す。
 村を南北に貫く国道45号には約50センチの厚さで泥が堆積していた。自衛隊と東北地方整備局三陸国道事務所が不眠不休で撤去作業を進めているものの、村は復旧まで数日を要するとみる。
 村の集計によると、確認されている被害は、山あいに位置する太田名部(おおたなべ)地区で床上浸水2軒、床下浸水34軒だけ。しかし土砂の流入は広範囲に及んでおり、被害の全貌を把握できていないと言った方が正確だ。
 村民は口々に「村の地形が原因」と言う。
 村の中心部は中央を南から北に普代川が流れ、東西を山に挟まれた渓谷状の地形を成している。幾筋もの沢が全て普代川に合流する構造だ。普代川と並行して国道45号が通り、道筋に住宅が立ち並ぶ。
 雨水は通常、村内に張り巡らせた水路を通じて、普代川に流している。だが、普代川の水位が水路の高さを超えたのに加え、水路に泥が詰まって排水ができなくなった結果、濁流が村中心部であふれ返ったとみられる。
 2016年8月の台風10号豪雨では普代川が氾濫した。製造業の男性(40)は「3年に1度のペースで水害が発生するのでは、たまったものではない」とうなだれた。
(盛岡総局・坂本光)


関連ページ: 岩手 社会

2019年10月16日水曜日


先頭に戻る