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台風19号被害の廃棄物次々と搬入 罹災証明発行に向け、職員が住宅被害調査

ごみが積まれた仮置き場で、トラックの荷台から水に漬かった家財を降ろす住民=16日午前11時20分ごろ、丸森町民グラウンド
被災した住宅を調査する町職員ら=16日午前11時15分ごろ、大郷町粕川

●災害ごみ 

 宮城県丸森町は災害ごみ置き場を2カ所に設置した。住民たちは泥や水に漬かった家具や電化製品、畳を軽トラなどでひっきりなしに運び込んだ。
 町役場近くのグラウンドで、町内に住む姉の家からごみを運んだ白石市の大工佐藤義昭さん(71)は「家具も建物の壁や床も駄目になった。ごみになったものをどんどん捨てるしかない」と話した。
 車が被災し使えなくなった町民も多い。町内の知人宅で出たごみをトラックなどで運び込む人の姿が目立った。近所の人と乗り合わせて町役場を訪れた事務員女性(51)は「ごみを回収してもらえると助かるのだが…」とため息をついた。
 町は道路の寸断が解消され次第、災害ごみ置き場を2カ所追加する方針だ。
 大郷町の大松沢社会教育センターでは、吉田川が氾濫した粕川地区の被災家庭から廃棄物が次々と運び込まれた。受け入れ開始2日目で、この日は前日の2倍近い約65世帯が搬入。「早くもピークを迎えている印象」(同町)という。
 自宅から車3台で災害廃棄物を運び始めた兼業農家の熊谷賢一さん(66)は「2往復したが、家には家電製品などまだまだある」と作業を急いだ。
 町の担当者は「平日だが予想以上の搬入ペース。水が引いたのが早かったので、片付けに早く取り掛かっているのでは」と話した。

●罹災証明
 
 大郷町は吉田川の氾濫で大きな被害が出た粕川地区で、罹災(りさい)証明の発行に向けた住宅被害調査と判定を始めた。今回明らかに浸水した地域に限り、町が住民の申請を待たずに調査。職員が家屋の被害を確認して回った。
 応援職員を含む3人一組の2班で、(1)浸水の高さ(2)基礎部分の傷み具合−を調べた。浸水高1.9メートルで「全壊」と判定された農業熊谷泰弘さん(68)は「それなりに見てもらえた。ただ室内の傷みなどは見ないのかなと思った」と話した。
 町は浸水地域の被災世帯には1週間後から罹災証明を発行する。判定に不服があれば2次調査を行う。浸水地域以外は住民の申請を受けて調査する。
 丸森町は、町役場で罹災証明の申請受け付けを本格化させた。役場では手続きを待つ30人以上の列が途切れずに続いた。
 1時間近く並んだ金山地区の会社員中鉢芳彦さん(59)は「浸水で使えなくなった畳は捨てたが、今度は床板をはがさなければならない。これだけ申請が集中すれば、調査に入るのは当分先だろう」と疲れた様子で話した。
 裏の畑の土手が崩れて自宅に流れ込んだ大畑地区の農業菅野幸二さん(82)は「床に泥が10〜15センチたまっている状態だが今日は並んでいる人が多く、仕方ないが出直したい」と町役場を後にした。


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2019年10月17日木曜日


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