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阿武隈川上流決壊、堤防内外で一時「満杯」 国交省、福島・須賀川で調査

堤防が決壊した阿武隈川上流の現場=16日正午すぎ、須賀川市浜尾

 台風19号の豪雨で阿武隈川上流の堤防が決壊したのを受け、国土交通省が設置した調査委員会が16日、須賀川市浜尾の現地を視察した。委員長の高橋迪夫日本大名誉教授(河川工学)は決壊の原因に関し「上流側で越流があり、堤防の内外両側で一時的に水が『満杯状態』にあった」との見解を示した。
 調査は決壊原因やメカニズムを究明し、復旧工法を国交省に提言する狙い。福島、宮城両県を流れる阿武隈川では支流も含め複数箇所の堤防が決壊した。
 高橋氏は「越流したかなりの量の水が(陸側の)水路に流れ込んだ後、川の水位が下がって(今度は陸側から)越流してきた可能性などがある」と推測。堤防は一般的に、両側の水位が上がった状態を想定しては設計されていないという。
 調査委によると、周辺の雨量は24時間で250ミリと年間の4分の1弱に相当する大雨を記録。阿武隈川は1998年の豪雨災害を受けて治水対策「平成の大改修」が進められ、決壊現場のすぐ上流側にも遊水池が整備されたが、高橋委員長は「大改修の想定を上回った」との認識を示した。
 調査委は地質や地盤工学に詳しい大学教授ら7人で構成。数カ月後をめどに調査結果を取りまとめる。


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2019年10月17日木曜日


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