広域のニュース

田中復興相就任1カ月 風評対策で独自色模索 揺れる発言に不安視も

田中和徳復興相

 第4次安倍再改造内閣で初入閣した田中和徳復興相(70)=衆院神奈川10区=は就任1カ月が過ぎた。東京電力福島第1原発事故による風評被害の払拭(ふっしょく)を重点課題に挙げ、独自の政策展開を模索する。当初は原発事故に伴う自主避難者を巡る発言が揺れるなど、不安定な側面が浮かんだ。台風19号被害を考慮した省庁連携の手腕も問われる。

 田中氏は風評被害対策に関し「外国でイベントをやるのも必要かもしれない」と語る。自民党国際局長も務めた経験を生かそうと、意欲をにじませる。
 台風19号の甚大な被害を受け、14日に福島県内を急きょ視察。「震災復興に支障が出ないよう必要な対応を図る」と強調した。
 就任直後は発言が波紋を広げた。9月13日の記者会見で自主避難者の対応に関し「復興庁は直接の当事者ではない」と指摘。すぐに修正を図った。
 田中氏は川崎市議、神奈川県議を経て国政に転じたたたき上げ。田中氏への要望活動に同行した被災自治体の関係者は「人間関係を築くのがうまい」と言う。一方、当選8回での初入閣に東北選出の野党議員は「待機組の順送り人事。発信力には疑問符が付く」と冷ややかだ。
 吉野正芳元復興相(衆院福島5区)は「地道に被災地のニーズをつかみ、政策に反映させるのがトップの役割。現場を歩く田中氏ならできる」と評する。
 当面の焦点は2020年度末までの復興・創生期間後を見据え、政府が年内に示す基本方針の在り方だ。被災自治体は21年度以降の存続が決まった復興庁の設置期間、復興財源の確保策を注視する。被災地が必要とする施策展開の枠組み作りが関門となりそうだ。
 田中氏は1カ月を振り返り「被災者の心に寄り添うことが本当に大切だ。現場主義の重みを感じ、職務に当たっている」と語る。


関連ページ: 広域 政治・行政

2019年10月20日日曜日


先頭に戻る