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特産トマト、泥で全滅 大崎・鹿島台の大規模園芸施設が水没

栽培中のトマトが全滅したハウスを眺める千葉さん=21日、大崎市

 台風19号に伴う吉田川の決壊によって、宮城県大崎市鹿島台の特産品として知られるデリシャストマトなどを生産する農業法人マルセンファームが大きな打撃を受けた。鹿島台の志田谷地地区にあった大規模園芸施設が水没し、糖度の高さを誇る赤いトマトが泥にまみれて全滅した。
 施設はトマト1.5ヘクタール、キク1ヘクタール、ホウレンソウ50アール。受託を含めた38ヘクタールのコメ栽培との複合経営で年間生産額は約2億5000万円に上る。デリシャストマトの年間生産量は約100トンと鹿島台地区全体の3分の1に相当する。
 吉田川の決壊によって大型ハウス6棟や事務所が最大約3メートル浸水。20日に水が引くと、ハウスには大量の泥と稲わらが流れ込んでいた。11月に出荷開始を見込んでいたトマト約5万6000株は全て枯死、出荷前のコメ約9トンは水浸しになった。光センサーで糖度を測る装置、ハウスの温度を制御する機器類も壊れた。
 損害は生産物だけで約2億円を見込む。社長の千葉卓也さん(46)は21日、新みやぎ農協鹿島台支店であった加藤寛治農林水産副大臣との意見交換会で「スピード感ある支援をお願いしたい」と訴えた。
 1986年の「8.5豪雨」では父民夫さん(72)のホウレンソウ畑が壊滅。生産再開に努力する父の背中を見て就農を決めた。千葉さんは「お客さんが待っているので、へこたれていられない。若い世代が頑張って地域を盛り上げたい」と語った。(佐藤理史)


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2019年10月22日火曜日


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