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「江刺りんご」大打撃 落果の被害額2500万〜3000万円

シナノゴールドの約4割が落果したリンゴ園=奥州市江刺愛宕

 台風19号の強風でブランドリンゴとして知られる「江刺りんご」の産地、岩手県奥州市江刺は、局所的な被害に見舞われた。岩手江刺農協によると、被害額は落果した分だけで2500万〜3000万円に上るという。

 山沿いの果樹園は風が山に遮られて落果を免れたが、平野部の愛宕(おだき)地区などでは60トンの果実が落ちた。
 地区で9ヘクタールのリンゴ園を営む「紅果園」では、25日以降に収穫を予定していた高級品種「シナノゴールド」の約4割が被害に遭った。他品種を含めると17トンが落果。やむなく加工用に回さざるを得ないという。
 園主の高野豪さん(48)は「まだ味が良くないので早めに収穫するわけにいかなかった。残念」と唇をかんだ。
 贈答用は10キロ6500円の値が付くシナノゴールドは、比較的風に弱い品種とされる。今回は13日午前0〜8時ごろの長時間にわたって強風が吹いたため、被害が拡大した。
 「台風が太平洋側を通るコースなら通常、これほどの被害は出ないはずだが、今回は経験したことがないほどの勢力だった」と高野さんは言う。
 落果による被害額は約1000万円とみられるが、実ったまま傷付いたリンゴも多く、最終的な被害額は2000万円以上になる見通しだ。贈答用は現在来ている注文をこなすのが精いっぱいで急きょ、注文の受け付けを一時止めた。
 高野さんは「リンゴ栽培に携わって27年だが、これほどの被害は始めて。同様の台風が今後も来るようなら、棚を設けて枝を固定するなど対策を講じなければならない」と話す。
 岩手の2018年のリンゴ収穫量は青森、長野に次いで全国3位。14市町で落果や倒木の被害が確認されており、県がまとめた被害額は21日現在で1億926万円に上る。


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2019年10月22日火曜日


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