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強い雨、復旧阻む 丸森・筆甫で64.5ミリ 被災者に募る不安

雨の中、排水作業のため吉田川左岸に配備されたポンプ車=22日午後1時20分ごろ

 宮城県内は22日、前線を伴った低気圧の影響で昼すぎから雨脚が強くなり、台風19号で甚大な被害を受けた被災地では土砂崩れや河川増水への警戒が続いた。県警などによると、午後6時までに雨による新たな浸水被害や土砂災害の発生は確認されていない。

 仙台管区気象台によると、22日の総雨量は午後6時までに丸森町筆甫(ひっぽ)で64.5ミリ、亘理町亘理で50.5ミリを観測。筆甫では1時間に最大で13.0ミリ、大崎市鹿島台では同じく10.0ミリと、台風の被災地はやや強い雨に見舞われた。
 丸森町ではこの日、雨を理由に災害ボランティアの受け入れを中止した。台風被災者からは、復旧作業への影響を懸念する声が漏れ聞こえた。
 避難所に身を寄せる同町神明の男性会社員(54)は「今日は畳や冷蔵庫など大きな災害ごみをボランティアに運び出してもらう予定だった」と落胆。同町舘矢間山田のカフェ経営星野知宏さん(50)は「店と町中心部をつなぐ道路は1本だけ。地域住民で崩れた部分に土を盛るなどして応急的に直した。今日の雨で通れなくなってしまわないか心配だ」と不安を募らせた。
 吉田川の決壊で185世帯が水没した大崎市鹿島台の志田谷地地区では、自衛隊などが早朝から、雨に打たれながらがれきの撤去作業を行った。同地区の自宅が床上浸水した臨床工学技士尾形佳昭さん(52)は「雨でまた堤防の土手が崩れないか不安。雨が降るたびに片付け作業が遅れてしまう」と疲れた声で語った。
 東北地方整備局によると、21日午前10時現在の同地区の浸水面積は約740ヘクタールで、20日時点から約250ヘクタール減った。22日は吉田川堤防沿いに前日より1台多い34台のポンプ車を配備。雨に警戒しつつ、排水作業などに当たった。

◎丸森の断水 月末にも解消

 丸森町は22日、台風19号の被災により約2800世帯で続いている断水について、今月末で解消する見込みであることを明らかにした。
 町によると町内3浄水場のうち、一部世帯に供給を再開した黒佐野浄水場(供給対象667世帯)が23日に全面復旧する予定。石羽浄水場(2686世帯)も取水施設などの復旧のめどが立ち、今月末に供給を再開できるという。
 既に筆甫浄水場(95世帯)は全世帯に供給を再開している。町の水道普及率は72.4%で、残り約3割の世帯は井戸などを使っている。


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2019年10月23日水曜日


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