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鼻を突く家庭ごみ 郡山の処理施設水没、仮置き場に山積

台風19号の浸水地域などから出た災害ごみが運び込まれる仮置き場=22日午後1時30分ごろ、郡山市安積の郡山カルチャーパーク

 台風19号の通過で、福島県郡山市は市内2カ所のごみ処理施設のうち同市富久山町の富久山クリーンセンターが浸水被害に遭い、稼働を停止した。市内の浸水地域では収集を待つ災害ごみが日を追って増す一方、家庭ごみも処理が進まずに仮置き場にたまる異例の事態が続いている。
 「全然収集に来てもらえない。日がたち、臭いもしてきた」。同市田村町徳定で22日、雨の中を自宅の片付けに追われた主婦(72)がこぼした。家の前は道が狭く、大きなごみを置くと車が通れなくなる。近くの公園や空き地が、住民たちにとっての仮置き場になっている。
 同地区では、雨にぬれて重くなった畳などを懸命に収集する自衛隊員も。トラックが入れない路地にはリヤカーで入り、地道な作業を続ける。
 市は公共施設の駐車場などを急きょ仮置き場として対応しているが、いずれもいっぱいになるのは時間の問題だ。
 富久山クリーンセンターは1日当たり150トンを処理可能な焼却炉を2基備えている。電気系統が水没してモーターなど機械類が故障し、復旧のめどは立っていない。
 同市逢瀬町の河内クリーンセンターにも同様の処理能力の2基があるが、1基は先月末から年に1度のオーバーホール中。1基しか稼働していない。
 市内では1日平均380トンの家庭ごみが出る。河内クリーンセンターはオーバーホールを中断し、25日にも2基体制とする。それでも毎日80トンが処理できずに残る計算になる。
 同センターは敷地内に約3000平方メートルの家庭ごみの仮置き場を用意した。21日午前の時点で約700トンが積み重なり、生ごみの臭いが鼻を突く。19日に福島県浪江町内の環境省の仮設焼却施設へ搬出が始まり、ごみの山は低くなりつつある。
 市は当面、生ごみ以外の排出を控えるよう市民に呼び掛けていく。河内クリーンセンターの小野浩幸所長は「家庭ごみを仮置きするのは極めて異例。食べ残しを避けるようお願いしたい」と語った。
(岩崎かおり)


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2019年10月23日水曜日


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