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災害ごみ手付かず 被災3県、仮置き場増設でしのぐ

山積みとなった災害ごみ=22日午前10時25分ごろ、宮城県丸森町鳥屋の町民グラウンド

 台風19号で発生した膨大な災害ごみの処理を巡り、岩手、宮城、福島3県の被災自治体が仮置き場の整備を急いでいる。片付けの本格化に伴って総量は増える見込みで、自治体の枠を超えた広域処理体制の構築が急務になっている。
 宮城県丸森町の中心部にある町民グラウンドの仮置き場に、トラックがひっきりなしにごみを運び込む。22日までに3分の2が泥まみれの家具や家電で埋まった。
 町内4カ所の仮置き場のうち金山小校庭は既に満杯になった。金山地区の会社員大田純子さん(58)は「家具は捨てたが片付けのごみが次々と出る。ボランティアに運んでもらいたい」と嘆く。町は新たな仮置き場の設置を検討する。
 丸森を含む2市7町のごみを焼却する仙南クリーンセンター(角田市)が災害ごみを処理できる量は1日20トン。22日は自衛隊が畳など一部をセンターの敷地に移したが、本格搬入のめどは立っていない。処理には他市町との調整が必要になるためだ。
 同県大郷町も1カ所が満杯になり、大郷牧場跡地を新たに開放した。周辺3市町村と共同運営するごみ焼却施設に21日、可燃ごみの搬入を始めた。町は「家庭ごみの受け入れもあり、災害ごみの搬入は、宮城県大和町との週交代で1日10トンに限られる」と説明。処理が停滞しかねない状況になっている。
 21日現在、災害ごみの仮置き場は岩手8市町村12カ所、宮城24市町47カ所、福島20市町村34カ所。総量は見通せていない。
 迅速な処理には、東日本大震災でも実施された広域処理が欠かせない。岩手県は被災市町村に意向確認中。福島県では県内5自治体と新潟県が受け入れ可能と表明した。宮城県は被災自治体の状況把握後に調整する。
 各県は燃えるごみや不燃ごみなどの分別も呼び掛ける。仮置き場での分別に多くの労力と時間を要した震災の教訓を踏まえた。人手が足りない地域も多く、宮城県は石巻市と丸森町に業者や車両を派遣した。県は「楽観視できる状況にない」と危機感を募らせる。


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2019年10月23日水曜日


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