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台風被災地の学校再開 空き教室で授業、校舎なお断水も

校舎が被災した金山小の児童を出迎える丸森小の児童たち=23日、宮城県丸森町

 台風19号で甚大な被害を受けた宮城、福島両県で23日、臨時休校していた小中学校の全校が再開した。被害が大きかった地域の一部の学校の児童生徒は、近隣の学校の空き教室で授業を受けた。断水などの影響も続く中、子どもたちは友人との再会を喜び合った。

◎宮城・丸森/校舎なお断水続く

 宮城県丸森町の唯一の中学校、丸森中(生徒273人)では、安全確保のため登校時間を1時間遅らせて授業を再開した。教室で友人と机を並べた生徒たちは、地域の復興を願いながら再び学習に励んだ。
 全校集会で松崎隆校長は「ボランティアをする生徒もいて誇らしかった。被災を機に、困難に立ち向かう力や他人を思いやる気持ちを高めよう」と呼び掛けた。生徒たちは応援団の掛け声に合わせ、「フレーフレー丸森」と、地域住民に向けて大声でエールを送った。
 同校によると、約50人の生徒の自宅が浸水被害に遭った。自宅が床上浸水し、親類宅から通う3年の男子生徒(15)は「久しぶりに友達と会えてうれしい。家の掃除を手伝いながら、受験に向けて勉強したい」と話した。
 校舎は断水が続いており、学校側が生徒の飲料水を用意するなどして対応した。筆甫地区の生徒4人は道路被害のためスクールバスで通学できず、学校側が筆甫小に教員を派遣して授業を実施した。
 町内では小学校全8校も再開した。町中心部の丸森小(児童178人)では、校舎が浸水被害を受けた金山小(児童28人)が教室を借りて授業を行った。登校時には、丸森小の子どもたちが玄関前で金山小の児童を温かく出迎えた。
 丸森小は現在も体育館が避難所になっており、断水が続く。校庭には児童・教職員用の仮設トイレが設置された。
 子どもたちは久しぶりの登校を心待ちにしていた様子。丸森小6年の清水理奈さん(12)は「友達と会えるのを楽しみにしていた。みんないつも通りで落ち着く」とほっとした表情を見せた。

◎郡山/空き教室借り授業

 阿武隈川などの氾濫で浸水被害を受け、休校していた郡山市の小学校3校は、近隣の小中学校計10校の空き教室で授業を再開した。
 校舎1階が1.6メートル浸水した永盛小(児童298人)では、児童が同校に集合後、バスで学年ごとに近隣の小中学校4校に分かれて登校した。
 1、2年生96人は緑ケ丘一小で授業を再開。子どもたちは慣れない教室に戸惑いながら、荷物を整理したりした。1年の筧(かけい)翼君(6)は「久しぶりに友達に会えてうれしい。算数が好きなので授業が楽しみ。新しい友達もできるといいな」と笑顔を見せた。
 永盛小の大知里重政校長は「学校の被災がひどい中、こんなに早く授業を再開できてありがたい。子どもたちに、いつも以上に丁寧に接したい」と話した。
 同市の小泉小、赤木小の児童たちもバスで市内の別の学校に通学した。


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2019年10月24日木曜日


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