宮城のニュース

被災経験自治体の職員、次々と宮城入り

丸森町役場で住民から被害状況を聞き取る北海道庁の職員(右)

 台風19号豪雨で被害を受けた宮城県内の自治体に全国から応援職員が派遣され、人手不足を補っている。北海道地震や鳥取県中部地震の被災地からも支援に入り、県境を越えた助け合いの輪が広がる。
 役場が浸水被害に遭い、復旧作業に追われる丸森町。1階に設けられた罹災(りさい)証明の申請窓口には「北海道庁」のビブスを着た職員が座り、住民から被害状況を聞き取っていた。
 道は被災自治体を一対一で支援する総務省の対口支援の一環として、15日以降、職員約30人を町に順次派遣している。交代制で約1カ月滞在し、避難所運営や家屋の被害判定などを担う予定だ。
 道地域政策課主任の木下輝哉さん(32)は昨年9月の北海道地震で罹災証明の発行に携わった。「水害は床下に泥が入るなど、地震に比べ被害が目に見えにくい」と難しさを痛感した様子。「住民の方々は、申請よりも悩みを相談する感覚で来てほしい」と語る。
 町には他に新潟県や茨城県などから派遣があり、常時約50人の応援職員が復興支援に当たる。佐藤克朗総務課長は「避難所や災害対策本部の運営などに人手を取られ、業務をこなしきれていないのが現状。県内外からの応援に助けられている」と感謝する。
 県庁には21日、鳥取県から障がい福祉課の担当者と聴覚障害者協会の計3人が訪れた。25日まで丸森町や大郷町などを回り、被災した聴覚障害者のニーズ把握に取り組む。
 鳥取は3年前、県中部地震に見舞われた。協会の小林辰雄さん(59)は「聴覚障害者は生活情報が得にくい上、周囲に助けを求めにくい。何か力になれれば」と話す。
 県の伊藤哲也保健福祉部長は「いまだ被害の全容が把握できず、避難生活も長期化する見通しだ。支援の必要性が高まっている中、他県からの支援はありがたい」と感謝する。


関連ページ: 宮城 社会

2019年10月25日金曜日


先頭に戻る