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子どもの居場所再び 復旧へ宮城・大郷の関係者奮闘 オープン1年半、旧校舎活用の障害児施設

旧粕川小校舎の片付け作業をする職員=23日午後、宮城県大郷町粕川

 台風19号の大雨による吉田川の堤防決壊で、宮城県大郷町粕川の障害児向け放課後等デイサービス施設「めるくまーる粕川みらい」が甚大な被害を受けた。閉校した旧粕川小校舎を活用し、2018年4月に事業を始めて1年半。運営が軌道に乗り始めた時だった。保護者らの要望も受け、関係者が再起を目指している。
 施設は、町内の一般社団法人「めるくまーる」が旧校舎に防火設備を施して運営する。町内外の児童生徒が教室で読書や粘土遊びをしたり、体育館でスポーツをしたりして過ごす。
 旧校舎は築20〜46年。建物によって差がある。広々とした環境が評判となり、17年に町内の別施設でスタートした際は2人だけだった利用登録者が63人に急増した。「子どもの声が戻った」と地域にも喜ばれ、受け入れ定員の拡大も検討していた。
 台風が近づいた12日は7人が利用していたが「雨が強まる前に避難が必要」と午後3時にはサービスを中止。全員を自宅に送り届けて被害を防いだ。ただ、車いすを積める特殊車両を含む送迎車7台が避難先の駐車場で水没し、使えなくなった。
 決壊した堤防のすぐ近くにある旧校舎は約1.7メートル浸水。多量の泥が1階に流れ込んだ。災害ボランティアの協力も受けて泥まみれになった備品の搬出は進んだものの、復旧は道半ば。職員たちが泥かきや子どもたちが使う衣類の洗濯などに追われている。
 保護者からは事業再開を望む問い合わせが相次ぎ、町内ですぐに使える施設も探している。法人の代表理事児玉幸司さん(49)は「旧校舎の片付けや送迎車確保など課題は多いが、一日も早く子どもたちを迎えたい」と自らを奮い立たせるように語った。
(門田一徳、藤田和彦)


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2019年10月26日土曜日


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