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代車需要でレンタカー不足 車浸水、宮城と福島で相次ぐ 各社試乗車や中古車も活用

宮城、福島両県では車両が浸水、水没する被害が相次いだ=13日、宮城県丸森町

 台風19号の被害を受けた宮城、福島両県で、レンタカーが借りにくい状況が続いている。車の浸水、水没被害が広範囲に多発し、代車のニーズが急増。レンタカー各社は系列会社から借りるなど車両数の確保に懸命だが、供給が追い付かないという。

■新規予約を休止

 トヨタレンタリース新福島(福島県郡山市)は台風直後から対応に追われた。代車特約付き車両保険に加入する被災者に提供するため、損害保険会社や自動車販売店から連絡が殺到。災害ごみを運ぶためのトラックを求める声も相次いだ。
 「岩手、秋田、山形3県の系列会社から100台以上を借り入れたが、店舗間の車両移動や配車の余裕はない」と佐藤利仁営業部長。さらなる増車も視野に入るが、東北以外では冬用タイヤの準備がない地域も多く、頭を悩ませる。
 トヨタレンタリース福島(福島市)は、郡山市の店舗の車両約50台が浸水のため使用不能に。車両を借り入れたが、高まる需要に応え切れていないという。新福島、福島の2社は11月15日まで、インターネットでの新規予約の受け付けを休止している。

■行楽期追い打ち

 宮城県内のレンタカー会社でも、各地の浸水被害に伴う代車需要や復興応援のため宮城入りした自治体の利用など、数週間〜1カ月の長期貸し出しが増加。問い合わせも多く、「電話が鳴りっぱなし」「観光客のニーズには応えられない」といった声が上がる。
 日産カーレンタルソリューション(横浜市)は「東北で車が足りない状態が続けば、全国の店舗から車を回す」と増車に前向きだ。ニッポンレンタカー東北(仙台市)は「他県も行楽シーズンでなかなか融通が利かない。車両が足りない状況は続きそうだ」と言う。
 トヨタレンタリース宮城(同)は青森、秋田からの借り入れに加え、新型車への更新で処分予定だった約100台の車検を通し、継続して使う。「需要が落ち着かないと冬タイヤへの交換の時間も取れない」(レンタル部)という忙しさだ。
 自動車販売の仙台トヨペット(仙台市)は、宮城県丸森町や仙台市などで浸水した顧客の約400台を各店舗で受け入れた。半数以上は廃車の見込みだ。試乗車や車検向け代車の一部、販売予定だった中古車も、被災者用の代車に振り向けて対応している。
 大枝浩行営業企画推進部兼車両部長は「今後、依頼してくる被災者もいるだろう。様子を見ながら代車に充てる試乗車を増やすことも検討する」と話す。


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2019年10月26日土曜日


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