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記録的大雨 被災地もううんざり 福島浜通り また水浸し

再び水があふれた夏井川の仮復旧箇所=26日午後2時10分ごろ、いわき市小川町
台風被害に追い打ちをかけるような豪雨で浸水した住宅地で片付け作業をするボランティア=26日午後1時25分ごろ、宮城県丸森町竹谷

 台風19号の上陸から26日で2週間。土砂降りの雨が台風19号豪雨の被災地を再び襲った。東北では福島で死者が1人、行方不明者が1人出たほか、宮城でも各地で浸水被害に見舞われた。復旧への一歩を踏みにじられた被災者は「またか」と疲労の色を濃くした。

 25日夜の豪雨で、相馬市では小泉川の越水などにより市中心部を含む広い範囲で浸水被害が出た。2週間前の台風19号でも浸水と断水の被害に遭い、ようやく通水して後片付けが本格化したばかり。一からの出直しに市民は悲嘆に暮れた。
 JR相馬駅前のラーメン店主斎藤一央さん(49)は19号で店舗と自宅が床上浸水した。泥のかき出しや店内の片付けを終え、25日昼に営業再開した直後だった。
 夜9時ごろ、店舗と自宅にまた水が入ってきた。布団を何枚も敷き水を吸わせたが、勢いが強くあっという間に数十センチに到達。「たった営業半日でまた浸水するとは…。しかも19号の時よりひどい」と嘆く。
 車を少し高い場所に移動させて店に戻ると、胸まで水に漬かった。一緒に相馬駅まで避難した長男の会社員和輝さん(19)は「両親を手伝って店を片付けたのに、水の泡。言葉にならない」とうなだれた。
 内郷地区の宮川が氾濫したいわき市。19号では大きな被害を免れた地域も被災した。
 同市内郷宮町の渡辺泰弘さん(73)方は19号では床下浸水にとどまったが、今回は床上に達した。「大雨が続き、もううんざり。気長に片付けたい」とため息をついた。
 内郷宮町の会社員金成峻さん(36)方は裏の崖が崩れ落ち、土砂が1階の台所兼居間に流れ込んだ。崖は19号で一部が崩落。25日に濁った水が流れ始めたのを見て妻(40)と3〜11歳の子ども3人と慌てて親族宅に避難した。
 26日朝、変わり果てた家を確認した金成さんは「避難後すぐ崩れたらしく、家族が無事で良かった。テレビで見るような被害が自分の身に降りかかり、驚いている」と話した。
 市内ではほかに夏井川と大久川も氾濫。夏井川は19号で決壊した堤防の仮復旧箇所から越水し、近くに住む箱崎武さん(64)は「早く本格復旧に進んでくれないと、大雨がいつ来るか分からず心配だ」と話した。


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2019年10月27日日曜日


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