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復興の願い乗せ挙式 思い出のリアス線で里舘さんと鈴木さん

出席者に配った特別切符を検札する里舘さん(右)と鈴木さん

 第三セクター三陸鉄道(宮古市)の車両で27日、リアス線開業以来初の公開挙式があった。東日本大震災の復興の象徴となったが台風19号で大きな被害を受けた三鉄。新郎新婦の幸せと新たな復興への願いを乗せて列車は走った。

◎「1本のレールを2人で」

 新郎は岩手県山田町の理学療法士里舘浩哉さん(31)、新婦は宮古市の看護師鈴木花月さん(26)。2年3カ月の交際を経てこの日を迎えた。
 2人の名前入りの特製ヘッドマークを付けた2両編成の車両は、親族ら約50人を乗せて宮古−田老間を往復。「お幸せに」という声が上がる中、指輪交換やケーキ入刀を披露した。
 里舘さんは高校時代に旧JR山田線で宮古まで通学し、鈴木さんも幼い頃から三鉄を利用していたことから、共通の思い入れがある三鉄を新たな門出の舞台に決めたという。
 6月にあった募集に応じた15組の中から選ばれた。当初は2人の自宅が近い陸中山田−宮古間を走る予定だったが台風19号の影響で運休が続いており、宮古−田老間に変更した。
 里舘さんは「この時期にいいのかと悩んだが、復興の一助になればと決断した。これまでにない思い出ができた」と表情を引き締めた。鈴木さんは「1本のレールを2人で歩む覚悟ができた」と式を振り返った。
 企画した同市の浄土ケ浜パークホテルの渡辺新一郎総支配人は「地域を元気にするため今後も続けたい」、三鉄の中村一郎社長は「復興に向けてわれわれも勇気をもらった」と話した。


2019年10月28日月曜日


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